コマツは2015 年より建設現場に携わる人・モノ(機械、土など)に関するさまざまな情報をICTでつなぎ、建設現場の安全、生産性を向上させるソリューション事業としてスマートコンストラクションを展開し、今年6月末までに国内累計で5,500以上の建設現場に導入してきた。また、コマツのスマートコンストラクションは、オープンイノベーションも積極的に活用することで、顧客の現場の安全および生産性の向上のために最適な手段を提供している。
カヤックはこれまで、コマツのスマートコンストラクションにおいて、先端AR技術である「Tango」を用いたスマートフォンアプリのプロトタイプを企画・開発してきた。同アプリケーションは、施工中の地形に対して完成設計面の3DモデルをAR(拡張現実)合成し、施工進捗を目視で確認する機能など、建設現場において実用性の高い様々な機能を取り入れたもの。
◆新サービス「Kom Eye AR」
今回、コマツとカヤックは、昨年発売したコマツの新型ICT油圧ショベル「PC200i-11」に搭載される新サービス「Kom Eye AR」を共同で開発し、8月の市場導入を予定している。
「Kom Eye AR」は、前述のプロトタイプアプリの技術をベースに、建設機械の「目」と言えるステレオカメラで撮影した映像と連動する新サービスで、主に3つの機能により顧客の現場の安全、生産性の向上に貢献する。
(1)3D設計面のAR表示機能:キャブ(運転席)内に設置したタブレットに、ステレオカメラで撮影した映像と設計面3DモデルデータをリアルタイムでAR合成表示する。オペレーターは設計通りに施工が進んでいるかを直感的に確認しながら作業できる。
(2)建機の状況表示機能:2DミニマップとHUD(ヘッドアップ・ディスプレイ)表示により、オペレーターは施工図面上における建機の現在位置、向いている方向や姿勢などの状態を画面で確認できる。
(3)データ連携機能:タブレットからSMARTCONSTRUCTION CLOUD(※)に接続し、常に最新の3D設計図面やモデルデータをダウンロード・表示できる。
今回発表した「Kom Eye AR」を皮切りに、今後コマツは、カヤックが持つ高いソフトウェアに関する技術やノウハウに加え、常識を覆し遊び心あるユニークな発想を活かし、スマートコンストラクションをさらに推進して「未来の現場」の実現を加速させていく。
<株式会社カヤックの概要>
代表取締役:柳澤大輔 貝畑政徳 久場智喜
本社所在地:神奈川県鎌倉市小町2-14-7 かまくら春秋スクエア2階
設立:2005年1月21日
事業内容:日本的面白コンテンツ事業
会社HP: http://www.kayac.com/