■日本企業(住友商事・三菱日立パワーシステムズ)によるトルクメニスタン国営電力公社向けガス火力発電所設備一式の輸出を支援
国際協力銀行(JBIC)は7月13日、12日にトルクメニスタン政府との間で、融資金額約78億円及び約91百万米ドル(いずれもJBIC分)を限度とするバイヤーズ・クレジット(輸出金融)の貸付契約を締結したと発表した。融資は、三井住友銀行及びアイエヌジーバンクエヌ・ヴイ東京支店との協調融資によるもので、民間金融機関の融資部分には日本貿易保険(NEXI)による保険が付保される。協調融資総額は、約131億円及び約152百万米ドル。
この融資は、トルクメニスタン国営電力公社トルクメンエネルゴが、同国レバップ州にガス火力発電所を新設するにあたって、住友商事から必要な設備一式を購入するために必要な資金を融資するもの。
プロジェクトの主要機器として納入されるガスタービン及び発電機は、三菱日立パワーシステムズが製造する。なお、発電所からは、トルクメニスタン国内向けのみならず、アフガニスタン・イスラム共和国向けにも電力供給が予定されている。
2015年10月の安倍首相によるトルクメニスタン訪問時に、日本・トルクメニスタン首脳会談で表明された「日本国とトルクメニスタンとの間のパートナーシップの深化に関する共同声明」において、日本政府はトルクメニスタンのエネルギー及び資源の効率的な利用に向けた協力等を表明している。JBICが融資により日本企業によるガス火力発電プラントの輸出を支援することは、こうした両国の方針にも合致すると共に、トルクメニスタンのインフラ分野において日本企業のビジネス機会を創出し、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するもの。