プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies、以下PT社)は7月10日、ドイツの鉄鋼メーカーのBGH エデルシュタールヴェルケ社(BGH Edelstahlwerke GmbH)がドイツ・フライタールに保有する電気炉の近代化工事を完工し、最終検収書を受領したと発表した。この近代化プロジェクトでは炉の作動を最適化し、出鋼システムを更新すると共に、レードルカー、レードル加熱システム、合金投入用設備が更新され、据付けられた。この近代化工事は2 段階に分けて実施され、2017 年の夏期停止期間中に完了していた。
BGH エデルシュタールヴェルケ社はオーナー経営の中規模グループ企業で、ドイツとポーランドに複数の独立した生産会社を保有している。BGH エデルシュタールフライタール社(BGH EdelstahlFreital GmbH)は、BGH グループ内で最大の企業で、ドイツ東部ドレスデン近郊のフライタールで電気炉、二次精錬設備、インゴット鋳造設備、水平式連続鋳造設備からなるミニミル製鉄工場を操業している。後工程では、粗ブロックミルと線材圧延機で圧延処理が行われる。PT社は、2013 年に線材圧延機の自動化と駆動システムの近代化工事を実施していた。
同プロジェクトの一環として、PT社は炉の揺動装置のほか、炉蓋昇降システムと傾動システムの近代化を実施して炉の作動を高速化するとともに、これまでより長い電極棒を使用可能にした。プロジェクトの第2 段階では炉から溶鋼を出鋼するシステムが更新され、レードルカー、レードル加熱システム、レードルへの合金投入用設備も新規に納入された。PT社はエンジニアリング、設備の供給、据付と試運転の指導を担当した。