テルモ(本社:東京都渋谷区)は7月9日、子会社のテルモ山口D&D(本社:山口県山口市)の本社工場に、薬剤充填済み注射器の生産設備を増設すると発表した。投資額は約70億円で、2018年8月着工、2021年4月稼働の予定。これにより、テルモ山口D&Dの生産能力は約2倍となる。
今回の投資に伴い、7月9日、山口市とテルモ山口D&Dは、増設投資に対する山口市の協力内容に関する協定書の調印式を行った。
テルモ山口D&Dでは、医薬品と医療機器を組み合わせた製品であるドラッグ&デバイス製品を生産している。今後は、欧州で販売承認申請の審査中である「アダリムマブ」バイオシミラー(開発番号:FKB327、先発薬:ヒュミラⓇ)※の製剤の受託製造などをする予定。
<テルモ山口D&D株式会社概要>
会社名 テルモ山口D&D株式会社
代表者:代表取締役社長 坂口 至(テルモ株式会社 執行役員)
所在地:山口県山口市佐山3番22(山口テクノパーク)
設立:2015年1月
生産品目:ドラッグ&デバイス(D&D)製品
資本関係:テルモ山口株式会社100%子会社(テルモ山口はテルモの100%子会社)
※バイオシミラーは、医薬品と医療機器を組み合わせたコンビネーション製品として、テルモと協和キリン富士フイルムバイオロジクス等が共同で開発を進めてきた。先発医薬品のヒュミラは米国アッヴィ社の製品で、2017年に全世界で184億ドルの売上高を記録し、世界で最も販売されているバイオ医薬品。ヒュミラの登録商標はアッヴィバイオテクノロジーリミテッドが有している。