三菱電機は7月6日、中国のグループ会社である三菱電機(中国)有限公司と三菱電機自動化(中国)有限公司が、中国政府直轄の研究所である機械工業儀器儀表綜合技術経済研究所(北京市、以下 ITE)と、「中国製造 2025」の実現に向けた協力関係を強化するため、智能製造の標準化推進に関する戦略的パートナーシップを7月9日に締結すると発表した。なお、同日、ITEIでパートナーシップ締結の調印式を行う。
■戦略的パートナーシップ締結の狙いと今後の展開
中国政府は、2015年に製造強国を目指すロードマップ「中国製造 2025」を公布し、その中の一つの具体的施策として「2015 年智能製造特別プロジェクト」を発表した。ITEIが同プロジェクトを推進する中、三菱電機グループはITEI内にe-F@ctory(※2)コンセプトに基づいた智能製造モデルラインを2017年に構築し、中国政府関係者や中国企業などが視察している。
今回、「中国製造 2025」の実現に向けた協力関係をさらに強化するため、智能製造の標準化推進に関する戦略的パートナーシップを締結するもの。
今後は、引き続き三菱電機の最新の製品や技術を提供することで、同モデルラインにてエッジコンピューティング・AI(人工知能)など先端技術の智能製造への適用を共同で検証するとともに、標準化を進め、中国の製造業の智能化拡大を支援する。
e-F@ctory:FA技術とIT技術を活用し、開発・生産・保守の全般にわたるトータルコストを削減するFA統合ソリューション。
<ITEI 智能製造モデルラインの概要>
所在地:北京市亦庄経済開発区涼水河二街8号、大族企業湾14号棟
展示内容:
・来場者記念品(フォトフレーム)を製造する加工・組立・物流の完全自動化ライン
・来場者の入力仕様に基づいて、自動でフォトフレームを製造
・異なる製品を同一ラインで製造する変種変量生産(マス・カスタマイゼーション)や各工程の生産履歴を自動で記録するトレーサビリティーシステムを搭載