スチールプランテック(略称:SPCO、本社:横浜市港北区)とベルギーのCockerill Maintenance&Ingénierie SA(略称:CMI)は7月4日、世界の鉄鋼市場を対象とした両社の戦略的業務協定について協議を重ねた結果、7月3日、ベルギーのSeraingにあるCMI本社で「業務協力協定書」を締結したと発表した。
今回の業務協力は、両社独自の技術に関する共同マーケティングを実施し、互いの組織を活用しながら、双方が鉄鋼市場で最適で魅力的な製品を提供することを目的としている。
現在、世界の鉄鋼市場は、高品質、高強度鉄鋼材料の需要増と進行する鉄鋼メーカーの統合により、引き続き、拡大することが予測されている。世界的に事業展開する鉄鋼メーカーは、今後ますます、技術的に魅力あるソリューションのみならず、システムや設備のサプライヤーに対して世界的なサービスネットワークの構築とそれぞれの地域における調達や製作のローカライゼ―ションも同時に求めてきている。これらの要望に最も適切に応えるために、両社はポートフォリオを充実させ、世界中の鉄鋼メーカーを対象として、統合されたグローバルなソリューションを提供していくことを目指す。
両社は、それぞれのビジネスモデルを拡張し、鉄鋼業界、特に高張力鋼市場向けの高品質な連続酸洗冷間圧延ラインなどに焦点を当て、マーケティング活動を協力していくことを決定した。今回の協定書により対象とする分野において、それぞれの製品とサービスポートフォリオを拡充、完成させるための一助とする。
SPCOは、独自技術で評価の高い冷間圧延設備技術、AHSS材料を対象とした最先端のテンションレベラ技術および各種厚板レベラ技術など、一方、CMIは、最先端の世界的に評価の高い、塩酸回収設備を含む酸洗設備技術とプロセスノウハウ、連続溶融亜鉛メッキ用エアワイピングおよび独自のグローバルネットワーク、インドと米国の高品質な生産設備など、これらの両社の長年の培ってきた経験と市場の高い評価により、今回の業務協力に多大な成功をもたらすことが期待される。
SPCOとCMIの技術、ノウハウ、能力を組み合わせることで、両社のそれぞれの分野における技術的優位性を強化するとともに、最先端の下工程技術を駆使して顧客により良いサービスを提供することが可能となる。
両社独自のプロセスノウハウと世界的なサービスネットワークおよび、地域に根ざしたサービス体制の組み合わせは、最適化された技術ソリューションとのシナジー効果をもたらすことにより、両社のコスト競争力の向上が期待されるだけではなく、顧客に最良の設備投資とランニングコストの設備を提供していく。
<Cockerill Maintenance&Ingénierie Group(CMIグループ)概要>
1817年設立。CMIグループはその時代の課題に取り組むための革新的かつ実用的なソリューションを開発してきた。これにより、CMIグループはエネルギー、防衛、製鉄、環境、輸送、産業全般の設備の、設計、統合、近代化、メンテナンスサービス業務を担っている。
CMIグループでは、世界5大陸の事業所で5,500名以上の従業員がエンジニアリング、保守、国際プロジェクトの管理に従事している。