kikai-news.net

川崎重工、小松市向けごみ処理施設「エコロジーパークこまつクリーンセンター」を納入

 川崎重工業は7月2日、石川県小松市向けにごみ処理施設を納入し、川崎重工を代表企業とする特別目的会社のグリーンパーク小松が運転管理等業務(運営期間:20年間)を開始したと発表した。

 今回納入したごみ処理施設は、1日あたり110t(55t/24h×2炉)の処理能力を有するもので、川崎重工は施設の設計および建設を行った。

 施設は、川崎重工独自の並行流焼却炉をベースとしたカワサキ・アドバンストストーカシステムを採用し、ろ過式集じん器(バグフィルタ)の設置や排ガスの再循環など、高度な排ガス処理を行うことにより環境負荷を低減する。また、焼却炉に高温高圧ボイラと復水式蒸気タービンを組み合わせて高効率発電(最大発電量1,990kW)を行い、施設内の消費電力を賄うとともに余剰電力を売電する。

 施設は、廃棄物の処理、エネルギー供給のみならず子供から大人まで幅広い世代の環境学習の実践の場として、ごみ減量化からリサイクル、そして地球温暖化対策のほか、生物や水質、里山に関する総合的な環境学習ができる場として設立された。施設内では回収されたごみがどのようなものにリサイクルできるか、ゴミからどれだけのエネルギーが得られるかなど、体験学習ができる。

 今回の建設地周辺が里山であることから施設外壁をアースカラーにしたほか、市の木である「松」の葉をデザインした煙突や、こまつ町屋に用いられる色彩を取り入れるなど、周辺環境との調和を図りながらも伝統的な意匠と色彩を取り入れ、地域に親しまれるデザインとしている。

 川崎重工は、ストーカ式焼却炉をはじめリサイクル施設やごみ焼却・バイオガス化複合施設、一般廃棄物炭化燃料製造施設など各種廃棄物処理技術を有しており、ごみ焼却施設では国内外合わせて175施設の納入実績がある。今後とも、多様化する環境問題やニーズに応えるため、積極的な技術開発と販売活動に取り組んでいく。

■ 小松市新ごみ処理施設整備事業および運営事業の概要

<整備事業の概要>

発注者:小松市

建設場所:石川県小松市大野町信三郎谷1番地

設備概要: ①ごみ焼却施設 :ストーカ式焼却炉110t/日(55t/24h×2炉)

        ②余熱利用設備:蒸気タービン発電機 1,990kW × 1基

契約金額:79億9,200万円(税込)

<運営事業の概要>

発注者:小松市

受注者:グリーンパーク小松株式会社〔出資:川崎重工業㈱・㈱シンキ〕

委託期間:2018年7月1日~2038年6月30日(20年間)

契約金額:80億2,440万円(税込)

 ニュースリリース

 

モバイルバージョンを終了