■Jawa-2プロジェクトの1号設備を予定より早く引き渡し
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は6月12日、インドネシアの国営電力会社であるPT. PLN(Persero)(PLN社)がジャワ島のタンジュンプリオク(Tanjung Priok)発電所内で“Jawa-2プロジェクト”として建設している天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電施設の1号設備について工事を予定より早く完了、6月4日に運転を開始したと発表した。総出力88万kWのうち、今回は出力約30万kWのガスタービンが単独(シンプルサイクル)で稼働したもので、Jawa-2プロジェクトは円滑に進捗している。
同日、現地では運転開始を記念して式典が開催され、PLN社からはJawa-2プロジェクトを含む西ジャワ地域およびスマトラ島南端部地域を統括するハリヤント(Haryanto WS)取締役(Director)らが出席。同氏は「本プロジェクトに対するMHPSの絶大なる努力に感謝する。今後もPLN社とMHPSの連帯は続いていくことを確信している。これにより、ガスタービン2号機の運転も、コンバインドサイクル運転も、契約納期通り開始されることだろう」と述べた。
Jawa-2プロジェクトは、GTCC発電施設を首都ジャカルタの中心部から北東約10kmに位置する港湾都市タンジュンプリオクに建設するプロジェクトです。MHPSは三菱商事および現地の建設・エンジニアリング会社PT・Wasa Mitra Engineeringとフルターンキー契約で受注した。MHPSはM701F形ガスタービン2基のほか、排熱回収ボイラー2基、蒸気タービン1基、ならびに付帯設備一式を供給する。発電機は三菱電機製を採用した。今回、1号設備が先行してシンプル運転を開始。2019年にはガスタービンでの発電に加え、回収した排熱で蒸気タービンでも発電するGTCC方式での運転を開始する予定。
同プロジェクトは、経済成長に伴い急増する電力需要を満たすためにインドネシア政府が進める3,500万kWの電源整備計画の一環となるもの。今回MHPSが1号機の早期運転開始に貢献したことは、今後のプロジェクト推進に一層の弾みをつけるものといえる。
MHPSは、大型ガスタービンで同国内トップシェアを誇っており、これまでおよそ50年にわたり同国の電力供給を支えてきた実績のもと、Jawa-2プロジェクトについても顧客満足の向上に全力を挙げて取り組んでいる。
MHPSは、今後もより一層インドネシア電力市場におけるプレゼンスの向上を目指すとともに、高効率発電設備の普及を通じ、資源の有効利用と環境負荷の低減にグローバル規模で貢献していくとしている。