帝人は6月4日、米国に新設する炭素繊維工場の建設に着工したと発表した。この工場は、サウスカロライナ州グリーンウッド郡に設立したテイジン・カーボン・ファイバーズ(Teijin Carbon Fibers, Inc.、以下TCF)が運営するもので、6月1日にサウスカロライナ州知事らを招き、起工式が開催された。
帝人は、世界的な環境規制強化に伴う環境負荷低減ニーズに対応するため、航空機や自動車などの用途に向けて技術開発を推進し、炭素繊維事業の拡大を目指している。こうした中、帝人は2016年11月に取得したグリーンウッド郡の工場用地に炭素繊維工場を新設することとし、その運営会社として今年3月にTCFを設立した。今後、2030年近傍までに約6億ドルを投じ、従業員220人規模の事業所へと拡大していく予定。
帝人は炭素繊維事業において、川上から川下に至るまでのソリューション提案力をさらに強化するとともに、日・米・欧3極生産体制によりグローバル展開を加速し、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」に向けて変革を強力に推進していくとしている。
<テイジン・カーボン・ファイバーズの概要>
社名:テイジン・カーボン・ファイバーズ(英名:Teijin Carbon Fibers, Inc.)
代表者:取締役社長 宮島 幸人
事業内容:炭素繊維の製造
設立時期:2018年3月2日
工場稼働時期:2020年度中(予定)