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三菱日立パワーシステムズ、中国・泰興市(江蘇省)の分散型発電所向けにH-25形ガスタービン2基受注

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は5月23日、中国の電力大手の華潤電力グループ(China Resources Power Group)が泰興市(江蘇省)に建設する火力発電所向けに、H-25形ガスタービンを2基受注したと発表した。天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備2セットの中核機器となるもの。同発電所は、合計出力約8万kWで2019年中の運転開始を予定しており、地元工業団地の分散型電源として、電力ならびに製造プロセス用蒸気および空調用冷気の供給を担う。

 この発電所プロジェクトを推進する華潤電力(泰州)有限公司(China Resource Power Taizhou Co., Ltd.)は、華潤電力グループの全額出資子会社。同発電所は、上海市の北西約200km、江蘇省都である南京市の東北東約100kmに位置する虹橋工業団地に建設。MHPSは、造船・船舶機械大手である中国船舶重工グループ(China Shipbuilding Industry Group)の哈爾浜広瀚燃気輪機有限公司(HGGT:Harbin Guanghan Gas Turbine Co., Ltd.)を通じて、設備一式を受注した。

 今回の設備は、H-25形ガスタービン、排熱回収ボイラー、蒸気タービンなどで構成されるGTCC×2系列。MHPSは、このうちガスタービン主機および補機を納入し、併せて、技術者を派遣して機器の据え付け・試運転の指導を手掛ける。

 H-25形ガスタービンは、長時間の運転実績により高い信頼性が確認されたヘビーデューティ型ガスタービン(注)です。Hシリーズのガスタービンは、1987年の初号機受注以来、国内54基、海外152基(今回含む)に達する豊富な実績と運用を誇っており、近年は特に工業団地向け分散型電源として高いニーズを獲得している。HGGTを通じた中国向け受注は、今回が3案件目、累計受注数では5基目となる。

 GTCC発電は、ガスタービンでの発電に加え、その高温排ガスを利用して蒸気タービンでも発電ができ、化石燃料を使う発電の中で最もクリーンかつ高効率な方式。従来の石炭火力と比較して最大約70%のCO2排出を抑制することができる。MHPSのガスタービンは高効率で業界をリードする存在。

 MHPSは、高効率の大容量発電システムから中小型ガスタービンを活用した産業向け省エネシステムまでの火力発電向けフルレンジの製品群を擁しており、この分野のトータルソリューションを提供している。今後も、大規模電源市場はもちろん、H-25形ガスタービンを代表格とする産業、分散電源市場向け省エネシステムにおいても積極的な営業を展開、多種多様なニーズに的確に対応し、各国・地域の経済発展と環境負荷低減に貢献していく。

(注)一定の出力を維持して長時間連続運転することを前提として設計されたガスタービンで、手入れしやすく低い保守頻度で済むことが特徴のガスタービン。

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