プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は5月22日、ロシアの鉄鋼メーカーであるセヴェルスターリ社(PAO Severstal)からチェレポヴェツ製鉄所の熱間圧延機「HSM 2000」の近代化工事を受注したと発表した。今回の近代化工事により、板幅精度および板厚制御の改善に加えて、全体的な製品品質を向上し、新製品の加工プロセスと生産の一層の効率化が実現される。また操業面では、安全性と作業条件も改善される。
セヴェルスターリ・ロシア鉄鋼事業部は、製鉄業と鉄鋼関連の採鉱事業を垂直統合しており、主な拠点をロシアに保有し他地域にも展開するセヴェルスターリ社の事業部門。セヴェルスターリ社の2017 年の粗鋼生産量は約1,165 万トンで、熱延および冷延鋼板、亜鉛めっきと他のめっき製品、条鋼製品など、幅広く最終製品を生産している。
PT社は、この熱間圧延機「HSM 2000」の近代化工事にあたって、新たに投入する機械設備、油圧設備および電気設備に加えて、対応するオートメーションソリューションとプロセスモデルも供給する。
今回の近代化工事では、熱間圧延機のエッジャーをアップグレードし、仕上圧延機にはショートストロークのギャップ制御用油圧シリンダー(HAGC)を搭載。冷却ラインにはパワークーリングユニットが装備されるため、高級鋼の生産における投入合金の節減が可能になる。さらに、PT社の高度な最適化戦略と適応学習機能を持つニューラルネットワークアルゴリズムを備えた物理プロセスモデルから成るレベル2 の制御モデルが導入される。