日清オイリオグループは5月18日、横浜磯子事業場(横浜市磯子区)内の化成品工場に化粧品用エステル(化粧品原料)およびMCTの生産能力を増強すると発表した。
国内の化粧品市場は、日本製品の品質が高く評価され、中国に代表されるインバウンド需要の増加、越境EC(インターネット通販サイトを通じた国際的な電子商取引)の増加などを背景に拡大を続けており、同社のファインケミカル事業の販売も順調に拡大している。
国内化粧品企業はこの状況を受け、相次いで国内大型工場建設を発表する等、国内生産体制の増強が非常に活発になってきている。
日清オイリオグループは現在、2017年度からスタートした4ケ年の中期経営計画「OilliO Value Up 2020」において「Globalization」「Technology」「Marketing」の3つをキーワードとして掲げ、5つの成長戦略と2つの基盤強化策に取り組んでおり、ファインケミカル事業を成長の柱の一つとして位置付けている。
こうした中、今後予想される需要増に対し、横浜磯子事業場内の化成品工場における、付加価値製品である化粧品用エステルおよびMCTの生産体制を強化することにより製品供給能力を引き上げることで、取引先のニーズに応え、事業のさらなる拡大を図っていく。
また、近年、国内外の取引先からの要請が高まっている化粧品GMP、FSSC22000等、各種認証に対応することで、さらなる品質並びに衛生性の向上を図り、グローバル販売の基盤強化をさらに進めていく。
<設備投資の概要>
投資内容:新工場の建設、化粧品用エステル製造ラインの増設、MCT製造ラインの増設、充填ラインの増設
所在地:神奈川県横浜市磯子区新森町1番地(横浜磯子事業場内)
延床面積:約4,500㎡
生産能力:現行の生産能力の約1.5倍になる予定
稼働時期:2020年4月から順次稼働予定
投資金額:約52億円