2017年度における国内経済は、米国の保護主義的な政策や、中国・北朝鮮など近隣諸国における政治的リスクの高まりがあったものの、企業収益の改善に伴い設備投資や雇用・所得環境及び個人消費が持ち直すなど、景気は緩やかな回復基調で推移した。極東開発工業グループは中期経営計画 2016-18 ~Value up to the Next~(2016年4月~2019年3月)の2年目として前年度に引き続き、確固たる収益基盤の確立と事業の質の向上を目指し、諸施策を実行した。
主な新製品では、2017年10月に国内最長の39mブームと国内最大の吐出量を実現した新型コンクリートポンプ車「ピストンクリート® PY165-39」を市場に投入したほか、11月には4t車級ごみ収集車のプレス式「プレスパック®」及び回転板式「パックマン® チルト」をフルモデルチェンジし発売するなど、極東開発工業の技術力を活かした製品を投入した。
この結果、売上高は前年度比6.4%増の977億8,600万円、営業利益はコストアップ等により、同9.3%減の82億9,500万円となった。
<環境事業> プラント建設では受注済物件の建設を進めたほか、ストックビジネスとしてメンテナンス・運転受託にも継続的に注力した。バイオガスプラント事業は、新たな受注に向けた情報収集や提案等の営業活動を行った。
この結果、売上高は工事進行基準売上の減少により、同6.3%減の84億5,700万円となったが、営業利益は同5.2%増の15億2,200万円となった。
<不動産賃貸等事業> 立体駐車装置はストックビジネスであるリニューアル及びメンテナンスの受注確保を図った。コインパーキングは、2017年4月に名古屋市にオープンした立体駐車場「ささしまライブパーキング」や、その他事業地において売上の確保を図った。
海外では、インドネシアで2018年3月に立体駐車装置の2号機を受注した。2018年12月の完成を目指して建設を進めていく。
この結果、売上高は同9.4%増の70億8,700万円、営業利益は同7.2%減の11億5,500万円となった。
■2019年3月期の見通し
国内経済は、海外の政治的リスクなどを抱えつつも、好調な企業業績を背景に設備投資や雇用及び所得環境の改善が続き、全体として引き続き堅調に推移するものと想定。2019年3月期の連結業績は、売上高1,150億円(前年度比2.0%増)、営業利益95億円(同7.3%減)、経常利益95億円(同8.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は67億円(同6.8%減))の見込み。