SMCが5月15日に発表した2018年3月期(2017年度)連結業績によると、売上高は5,910億3,500万円(前期比21.2%増)、営業利益1,924億2,800万円(同36.4%増)となった。
期末にかけての円高の影響から為替差損が増加したものの、経常利益は1,924億2,800万円(同36.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,368億6,900万円(同21.0%増)となった。また、自己資本当期純利益率(ROE)は、前年同期に比べて1.0ポイント上昇して12.6%となった。
SMC2017年度データ
2017年度における世界経済は、総じて回復基調で推移した。米国では個人消費と設備投資の増加により景気拡大が続き、欧州でもユーロ圏を中心に設備投資や生産活動が持ち直し、中国では各種の政策効果により高い経済成長率が維持された。日本では雇用環境の安定が続く中、輸出や設備投資が増加し、企業業績も改善した。
このような状況の中でSMCグループは、顧客の旺盛な需要に応えるため、国内外における生産体制の強化を図る一方、合理化・コストダウン、省エネ・省スペースなどのニーズに即した製品開発、積極的な販売活動などの課題に継続して取り組むとともに、将来を見据えた生産能力の拡充に努めた。
■2019年3月期の見通し
足元の需要動向は、半導体関連の急拡大には落ち着きが見られ、自動車、工作機械など他の業種向けでも堅調に推移しているが、各国の保護主義的な政策の影響が懸念されるなど先行きは不透明。しかし、成長著しい新興国も含めて、産業界全般における自動化・省力化投資のニーズは中長期的に増勢が続くものと見込まれることから、SMCグループは、需要の拡大に対応した生産能力の増強と販売・物流体制の充実、情報ネットワークの整備を着実に進める。設備投資額は、2017年度の237億円に対し、18年度は68.9%増の400億円を予定している。
2019年3月期連結業績については、売上高6,100億円(前期比3.2%増))、営業利益2,000億円(同3.9%増)、経常利益2,050億円(同4.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,430億円(同4.5%増)を予想している。
なお、為替レートは1米ドル=105円、1ユーロ=130円、1元=16円50銭を前提としている。
SMCの2018年3月期決算短信
2018年3月期決算説明資料