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オークマ、17年度売上は12%増1,821億円、18年度見通しは11.5%増の2,030億円

 オークマが4月27日に発表した2018年3月期(2017年度)連結業績によると、受注額は2,071億3,800万円(前期比32.0%増)、売上高は1,821億3,000万円(同12.0%増)、営業利益は224億9,300万円(同44.6%増)、経常利益は225億8,300万円(同41.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は142億2,600万円(同38.9%増)となった。

 オークマ2017年度データ

 工作機械の需要は、北米市場は自動車や航空機関連などで非常に好調な受注が続き、欧州市場は好調な輸出を背景に自動車や一般機械等の業種で設備投資が拡大した。中国市場は電気・精密分野から高水準の需要が発現するとともに、自動車やロボット、建設機械等、幅広い業種で需要が急拡大した。日本市場は、自動車や半導体製造装置、ロボット、減速機、建設機械、油圧機器等、幅広い産業で積極的な設備投資が進んだ。

■2019年3月期の見通し

 今後の世界経済の見通しについては、保護貿易主義の拡大や金融市場の変動リスク等はあるが、世界同時好況と言える状況が続くと見られている。世界的な生産高度化の潮流により、工作機械の需要も好調が続くと予想される。

 北米市場は、自動車や航空機関連等の好調業種の設備投資は継続し、オイル・ガス掘削関連からの需要も発現してきている。そして、大型減税の効果により更に需要が拡大することも予想される。欧州市場も自動車や航空機関連等を中心に需要の拡大が見込まれる。中国市場は、政府が進める「中国製造2025」の取り組みや、人件費上昇に伴い自動化・無人化ニーズが高まっており、高付加価値マシンの需要は今後も拡大すると予想される。

 国内市場では、半導体製造装置、ロボット、減速機等の好調業種からの旺盛な需要が続くと思われる。また良好な経済の中で生産性向上と労働力不足問題に対応するため、大手・中堅のみならず中小企業においても老朽設備の更新や自動化・無人化対応の投資が進むと予想される。

 技術戦略では、5軸制御マシニングセンタやレーザ応用超複合加工機、新基軸の量産加工対応機等の開発を強化していく。昨年から販売を開始したIoTソリューション「Connect Plan」やアプリケーションソフトを充実させ、高度なスマートマニュファクチャリングの提案を推進していく。

 製造戦略では、最新のスマートファクトリーDS1(Dream Site1)とDS2(Dream Site2)で高効率生産を加速していく。そして、部品加工から組立まで一つの工場内で行う一貫生産体制を全工場で展開していく。なお現在、可児工場に新たなスマートファクトリーの建設計画を進めている。

 販売戦略では、国内外で開催される展示会に積極的に参加し、オークマブランドの浸透と拡販を図っていく。また、中国及び韓国、インドに新たなテクニカルセンターを建設し、技術提案の推進、アフターサービスの充実を図り、新規顧客開拓を進める。

 2019年3月期の連結業績は、売上高2,030億円(前期比11.5%増)、営業利益265億円(同17.8%増)、経常利益265億円(同17.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益175億円(同23.0%増)の見通し。

 オークマの2018年3月期決算短信

 決算説明資料

 

 

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