三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は5月11日、エジプトのカイロ発電公社(CEPC:Cairo Electricity Production Company)から、カイロ・ウエスト(Cairo West)天然ガス・重油焚き火力発電所の更新工事を受注したと発表した。136万kWの定格出力を備えた既設発電設備のボイラー4基を対象に機器を更新し、各設備の延命化および信頼性の向上をはかるもの。エジプト国内における電力の安定供給に貢献する。
カイロ・ウエスト火力発電所は、首都カイロの中心部から北西約16kmに位置しており、CEPCが運営している。今回の更新工事は、MHPSのエジプト法人とのコンソーシアムで受注したもので、MHPSの呉工場がボイラー本体の各機器の製作を担当し、MHPSのエジプト法人が機器の据え付けおよび試運転の指導員派遣を担当する。対象となるボイラー4基はMHPSが1993年に納入した5号機・6号機(定格出力33万kW)、および2011年に納入した7号機・8号機(同35万kW)となる。
同発電所は、電力需要が高い首都圏の電力供給を担う基幹発電所であり、安定的な電力供給が必要不可欠となっている。また、CEPCからの更新工事受注は、昨年8月にカイロ・ノース火力発電所向けに受注した天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備更新工事に次ぐもの。