■インフラ投資、環境保護の更新、一帯一路の“三輪駆動”で建設機械はフル稼働
中国統計局が最近発表したデータによると、インフラ全体の投資は13%増加し、これは総投資よりも高い。そのうち、中部地域のインフラ投資は15.7%増加し、西部地域は17.6%増加した。多数のスタートアップ・プロジェクトが増加したため、油圧ショベルの需要が急増した。また、今年の初めから、油圧ショベルの輸出が過去最高を更新したこともあり、輸出市場は油圧ショベル産業にとって新たな成長点となったと報じられている。
現地証券筋では、4月の需給環境は厳しい状況にあり、主要メーカーは基本的に在庫があるものの、コア部品の油圧ポンプ・バルブの供給が不足している状況が続いていると報じられている。これは、4月に入りプロジェクト建設の開始が大幅に増加、昨年3月以来最高点に達したとされている。
4月のクラス別国内販売は、大型機、中型機、小型機の販売数量はそれぞれ3,490台、6,504台、15,040台で、前年同期比でそれぞれ91.7%、102%、74.3%増加し、中・大型機の伸び率は小型機よりも著しく高かった。これは、大規模なインフラプロジェクトと鉱業(マイニング)需要が強いことを示しているとされている。
■環境保護機器のアップグレード、油圧ショベルは新しい血液を注入
また、油圧ショベル産業は、環境保護設備のアップグレード(排ガス対策機)と棚卸し装置の反復更新(更新需要)により、新鮮な血液が注入された。現在の油圧ショベルの保有台数は約130万台であり、8〜10年の更新周期で計算された年間更新需要は約14万台に達する。6つの排出量のための新しい国家標準の導入はまた、装置を迅速に更新およびアップグレードすることを強いる等によるり、油圧ショベル市場はさらに成長すると見られている。
■一帯一路で油圧ショベルは再び「完全馬力」
中国の油圧ショベル業界は、当面、インフラ投資、環境保護の更新、「一帯一路」(Belt and Road Initiative)の三輪駆動が次の成長の中心となるだろうとされ、業界関係者は、2018年に油圧ショベルの販売台数が前年比20%増の18万台に達すると予想している。
■建設機械メーカーの第1四半期も業績改善
このように好調な市場を背景に、2017年決算発表と同時期に発表された建設機械企業の第1四半期業績も好調だった。三一重工(4月26日発表)は、第1四半期の上場企業の株主に帰属する純利益は前年同期比101%増の15億元を達成、営業利益は同29.7%増の121億元となった。
広西柳工(4月28日発表)の売上高は44億7,200万元で前年同期比70.8%増、上場企業の株主に帰属する利益は同153%増の2億7,900万元となった。
徐工集団工程机械(4月27日発表)の売上高は前年同期比79.8%増の107億8,400万元、四半期として過去最高を記録した。営業利益は約2.6倍の5億8,600万元、上場会社の株主に帰属する純利益は約2.5倍の5億1,900万元でとなった。(1元は約17円)