トヨタ自動車の北米事業体であるToyota Motor North America(以下、TMNA)は4月26日(現地時間)、ミシシッピ州ブルースプリングスにあるToyota Motor Manufacturing Mississippi(以下、TMMMS)で行われたビジター・トレーニングセンターの鍬入れ式において、1.7億米ドル(約187億円)を投資し工場を刷新することを発表した。この投資は、TNGA(*)をベースとした新型カローラの生産に向け、より先進的な車両をより効率的に生産するとともに、市場のニーズにより適切に対応するために、現在の生産ラインを刷新するもの。なお、TMMMSでは、TNGA導入に加え、カローラの生産量増加に対応するため、今後12か月の間に、約400名を新規に雇用する。(トヨタの海外生産拠点)
今回の1.7億ドルの投資は、2017年初に発表した今後5年間における米国への100億ドルの投資計画の一環であり、これまでに発表した投資額の合計は約42.7億ドル(約4,697億円)にのぼる。また、トヨタは昨年、米国事業60周年を迎え、米国社会・経済・文化に深く根差した事業活動を展開するなか、これまでの米国における直接投資額は約250億ドルに達している。
TMMMSの社長であるショーン・サッグス(Sean Suggs)は、「工場刷新により、さらに迅速に的確に需要に対応できるようになります。我々のチームメンバー、そしてミシシッピ州とのパートナーシップを誇りに思います。約400名の新たなチームメンバーとともに、ご愛顧くださるお客様のために、より多くのカローラをお届けできるようになることを嬉しく思います」と語った。
ミシシッピ州のフィル・ブライアント知事(Phil Bryant)は、「トヨタは10年以上にわたり、ブルースプリングス、そしてミシシッピ州の大切なパートナーであります。地域との一体感を醸成しようとするトヨタの決意は、継続的な事業への投資と地域における慈善活動に表れています。今回の生産増と数百名の新規雇用は、次世代のためにブルースプリングスを発展させたいというトヨタの想いを裏付けるものです」と語った。
なお、今回、鍬入れ式を行ったミシシッピ工場のビジター・トレーニングセンターは、2019年11月にオープンする予定。
* Toyota New Global Architectureの略で、トヨタが全社を挙げてグローバルに取り組むクルマづくりの構造改革。パワートレーンユニットやプラットフォームなどを一新し、全体最適を考え新開発することにより、クルマの基本性能や商品力を飛躍的に向上させることを目指す