ユニチカは4月17日、産業資材用ポリエステル長繊維の生産設備について、ユニチカ岡崎事業所(所在地:愛知県岡崎市)に増設することを正式に決定したと発表した。増設後の生産能力は、年産300トンから年産1,000トンとなり、700トン増加する。
ユニチカの産業資材用ポリエステル長繊維事業は、近年生産設備の最適化を進めることで、汎用品から高付加価値品への生産・販売転換を積極的に推し進めてきた。特に、独自の複合紡糸技術を活用した高強力バインダー繊維は、熱融着織編物の交点強力、剛性、保形性、軽量性や防錆性等の優れた特長により、土木・建築、水産、自動車用途等で使用される繊維製品や金属製品の置き換えとして堅調に推移し、フル稼働が続いている。
今回の増設は、中期経営計画「“G”round20~to The Next Stage」の成長戦略で掲げている「高付加価値品の開発・生産能力の強化による顧客深耕と収益確保」の施策実現に向け、マーケットの拡大に対応する供給体制強化と、高度化する顧客ニーズに対応する特長を持った複合繊維の開発を促進するために実施するもの。
ユニチカでは、今後、複合紡糸技術を活用したバインダー繊維については、都市再開発事業の活性化などによる需要拡大が期待される土木・建築用途や自動車用途向けを中心に、産業資材のあらゆる分野への高付加価値品の開発や販売拡大を進めていく。また、今回の設備増設により産業資材用ポリエステル長繊維事業全体では、4年後には売上高50億円を目指していく。
<設備増強の概要>
対象製品:産業資材用バインダー長繊維等複合繊維
増設場所:ユニチカ岡崎事業所内
所在地:愛知県岡崎市日名北町4番地1
増設能力:年産700トン(年産300トン→年産1,000トン)
スケジュール:2019年9月稼動予定