■ショベル用油圧システム需要は2017年で150億元(2,550億円)
ハイエンド油圧機器の国産化加速で、国内トップ企業の迅速な立ち上がりが望まれる国内の優良油圧機器メーカーは、多年にわたる研究開発と試行を経て、技術的なブレークスルー(以下中文表記:技術突破)を達成し、ハイエンド油圧機器(高端液圧件)の量産を実現して、徐々に外国企業が国内市場を独占する形態を打ち破っている。(2018 年4 月11 日:CHPSA WEB サイト掲載の中財網より要訳)
私たちは「持続的な高い研究開発投資+生産能力の段階的開放+国産母機メーカーへのセット供給でユーザを確保」の三つの要素を重ねることで、国内の油圧トップ企業が、今後の3 年間でハイエンド油圧機器の輸入代替を加速し、業績の伸びがハイレーン(中:快車道)に入ることを実現したいと思っている。
国産のポンプとモーターは、国内の油圧式破砕ハンマー(Breaker)のトップメーカである、艾迪精密(烟台艾迪精密機械股份有限公司、Yantai Eddie Precision Machinery Co.,Ltd. 603638.SH)のように、まずアフターマーケット(後市場)から入り、徐々にプレインストールマーケット(前装市場)への供給を展開することを強く進める。
世界的油圧シリンダのトップメーカーである恒立液圧(601100.SH)は、このような手法で、すでに小型パワーショベル向けポンプバルブを母機メーカーに順調に切り込んでいる。世界の油圧機器市場の規模は 2,000 億元(約3兆4,000億円)を超えており、中国は第二の消費国である油圧システムは、現代の機械装備と機電製品の重要な基盤であり、広く各種走行機械、工業機械、及び大規模装備に応用されている、川下業界には、建設機械を含めた、自動車、冶金機械、工作機械、鉱山機械、農業機械、船舶、石油機械等がある。油圧機器の市場規模は大きく、近年は安定成長している。
ISC の統計によると、2016 年の世界の油圧市場規模は約282 億ユーロ(3兆6,700億円)で、中国は世界第二位の消費国である。中国の油圧機器の市場規模(市場容量)は約79 億ユーロ(約1兆270億円)で、うち40%以上が建設機械に使われている。
ハイエンド油圧機器は、長い間輸入に依存、輸入代替市場空間は 100 億元(約1,700億円)を超えるハイエンドの油圧ポンプ、バルブ、モーター、油圧シリンダ等の中核機器の生産プロセスは複雑で、技術的秘訣(技術門檻)と企業資金に対する要求が高い。わが国は油圧産業の立ち上がりが遅く、国内企業は、油圧機器技術の蓄積と製造経験において、外国とある程度のギャップあることから、国内のミドルエンド、ハイエンド油圧機器は、川崎重工業、ボッシュレックスロス、パーカーハニーフィン等の国際的油圧の巨頭から輸入する客観的局面が長い間続いていた。
中国液圧気動密封件工業協会(CHPSA)のデータによると、2016 年の我が国油圧機器全体の市場規模(空間)は約580 億元(約9,860億円)で、うち輸入ハイエンド油圧機器は100 億元(1,700億円)を超え、国内市場総売上高の約20%を占めている。
建設機械の回復は、大量の油圧機器の需要をもたらし、工作機械、シールドマシン等の分野に安定した成長が望まれる2016 年下半期以来、パワーショベルを代表とする建設機械業界の回復は、油圧機器の市場需要を大きく引き上げており、推定(測算)によると、2017 年、パワーショベルに対する油圧システムの需要だけで150 億元(約2,550億円)超えている、そのうち、中核油圧機器は100 億元近くに達しており、建設機械業界の持続的回復は、油圧機器業界により大きな需要をもたらすことであろう。
工作機械、シールドマシン、オフショア―エンジニアリング(海洋上工程装備、略称:海工)等の分野で安定した成長も、更に多くの多様化した需要場面とより大きな市場空間をもたらすであろう。