プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies、以下PT社)は4月5日、韓国の現代製鉄(Hyundai Steel)唐津工場向けに、大型棒鋼圧延機及び小型棒鋼・線材圧延機、計2基を引き渡し、最終検収書(FAC)を受領したと発表した。
大型棒鋼圧延機は、2段レバース式分塊圧延スタンドと、圧延/サイジング用スタンド群からなる仕上圧延機とで構成される。この大型棒鋼圧延機は年産100万トンに設計されており、下流の小型棒鋼・線材圧延機で追加処理するためのビレットも供給する。
小型棒鋼・線材用コンビネーションミルの生産能力は毎時160トン、年産80万トンで、外部から供給される棒鋼生産用サイジングブロックを挿入する粗圧延機及び中間圧延機、線材仕上系統およびBIC(バーインコイル=コイル巻棒鋼)仕上系統が装備されている。この小型棒鋼・線材圧延機はコンビネーションミルとしては最高の生産能力を持ち、特に低温圧延を目的として設計されている。これにより最終製品の金属組織および機械特性が向上し、柔軟な圧延操業を可能にする。PT社独自のメカトロニクス製品群と統合オートメーションソリューションにより、プラント全体に要求される高い製造品質が実現された。
韓国の仁川市とソウル市に拠点を置く現代製鉄は、現代・起亜自動車グループの一員として、韓国6拠点、中国1拠点で操業しており、唐津工場では自動車産業向け特殊鋼の生産プラント新設工事を完了した。同プラントでは、将来的にエンジンやギアボックス部品の主要材料となる棒鋼と線材を製造予定であり、線材40万トン、(直)棒鋼とBIC60万トンの年間生産が計画されている。PT社は、2017年には年産110万トンのブルーム連続鋳造機を引き渡していた。