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日産自と住友商事、浪江町に「使用済みEV用バッテリーの再製品化専用工場」を開業

 日産自動車住友商事は3月26日、両社の合弁会社であるフォーアールエナジー(本社:神奈川県横浜市)は、電気自動車(以下、EV)の使用済みリチウムイオンバッテリーの再利用および再製品化に特化した日本初の工場(以下、本工場)を福島県双葉郡浪江町に開所したと発表した。

 地球温暖化等の環境課題を背景に、EVは急速に世界中で普及している。日本では、1998年よりEV購入時の補助金交付が実施されており、日本国内におけるEV販売は2010年頃に本格化した。補助金利用者のEV買い替え等が見込まれる2018年を境に、EV搭載のリチウムイオンバッテリーの回収個数は大きく増加すると考えられる。今後、世界の自動車市場はEVシフトが急速に進むことが見込まれることから、将来的なバッテリー材料市況の高騰などの経済的課題だけではなく、環境課題や社会課題の面からも、EVリユースバッテリーの利活用が注目されている。

 フォーアールエナジーは、使用済み車載用リチウムイオンバッテリーの有効活用に着目し、2010年に日産自動車と住友商事によって設立されて以来、再利用や再製品化のノウハウを蓄積してきた。フォーアールエナジーは、使用済みバッテリーの性能を短時間で測定できる技術開発に成功しており、当該技術を活用し、全国から回収した使用済みバッテリーの再利用・再製品化ビジネスを本工場にて開始する。本工場は、浪江町の藤橋産業団地内(2,447.97m2)に整備され、グローバルな開発拠点としての機能と製造拠点としての機能を有し、国内初の再利用・再製品化拠点となる。製造される製品としては、世界初(*)EV向け交換用再生電池をはじめとし、大型蓄電システムや電動フォークリフト等に使用される予定。本工場は、東日本大震災後に浪江町が整備している企業立地の第一号であり、地域経済再生や町の発展にも寄与していく。

 *:フォーアールエナジー調べ

 日産自動車は、ゼロ・エミッション領域におけるリーダーとして、EVの開発、販売を行うだけでなく、EVを普及させ、持続可能なモビリティ社会( https://www.nissan-global.com/JP/CSR/SR/2017/ )を構築するために包括的な取り組みを行っている。今後も電気自動車の更なる普及に取り組んでいく。

 住友商事は、フォーアールエナジーと共同で、定置型蓄電池システム向けなど、EVで使い終わった蓄電池の再利用・再製品化の取り組みを通じて、EVの普及促進に貢献し、地球環境との共生に寄与していく。

<会社概要>

会社名:フォーアールエナジー株式会社(英名 4R Energy Corporation)

代表取締役社長:牧野 栄治

所在地:神奈川県横浜市

資本金:766百万円

設立日:2010年9月14日

出資比率:日産自動車 51%、住友商事 49%

事業内容:リチウムイオンバッテリーシステムの開発、製造、販売、車載用リチウムイオンバッテリーの2次利用における実証実験、事業化調査など

 ニュースリリース

 

 

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