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川崎重工、大型民間航空機用エンジン「Trentシリーズ」向け中圧圧縮機モジュールが納入累計1,000台を達成

 川崎重工業は3月19日、ロールス・ロイス社(英国)の大型民間航空機用ターボファンエンジン「Trentシリーズ」向け中圧圧縮機モジュール(以下、IPCモジュール)の納入累計1,000台を達成したと発表した。

 IPCモジュールは、エンジンを構成する主要8モジュールの1つで、ファンから送り込まれた空気を昇圧して高圧圧縮機に送り込む機能を有している。8段のチタン合金製ディスクを溶接したドラムにブレードを取り付けたローター、内側にベーンを取り付けたケース、フロントベアリング支持構造などで構成されており、その部品点数は約4,000点にも及ぶ。

 川崎重工は、2006年よりIPCモジュールを西神工場(兵庫県神戸市)で製造しており、KPS(カワサキ・プロダクション・システム)生産方式のもと、自社製のロボットやIoTの適用により高い品質を保つとともに、生産効率の改善に努めている。

 川崎重工とロールス・ロイス社は、1959年に航空機用エンジン「オリフュース」のオーバーホールに関する技術提携契約を締結して以来、航空機用エンジン分野を中心に緊密な協力関係を築いている。1988年には、「RB211-524」エンジンの開発・生産プログラムにおいて、「リスク&レベニュー シェアリング パートナー(RRSP)」方式で参画し、タービンケース、タービンディスク、タービンノズルを担当した。その後「Trent1000」エンジンでは従来の部品の分担製造ではなく、モジュールサプライヤーとしてIPCモジュールの設計・製造を担当、以降の「Trentシリーズ」のIPCモジュールは、川崎重工が世界で唯一担当している。

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