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三菱重工など、機械駆動用の低NOx燃焼H-100形ガスタービンがシェル社の製品認証を取得

 三菱重工業三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、および三菱重工コンプレッサ(MCO)は3月12日、オランダのハーグ(The Hague)に本社を置くグローバル石油会社であるシェル社(Royal Dutch Shell plc)による、出力11万8,000kWの機械駆動用H-100形ガスタービンの製品認証を取得したと発表した。これにより、三菱重工グループはH-100形ガスタービンをシェル社に適合機器として納入する道を拓き、LNG(液化天然ガス)プラントに革新的ソリューションを提供することが可能となった。

 MHPSは2017年8月、窒素酸化物(NOx)排出量を9ppm以下に抑える低NOx燃焼システムを備えた出力11万8,000kWの機械駆動用H-100形ガスタービンの検証試験に着手。その結果を踏まえ、シェル社は同年12月22日、回転機技術部門によりLNG冷凍圧縮機駆動用として同ガスタービンを認証した。これは、2015年にシェル社がMHPSの10万8,000kW級H-100形ガスタービンを認証したことに次ぐもの。シェル社とMCOは、2011年にMCO製のLNGプラント向けコンプレッサに関して包括購買基本契約(Enterprise Framework Agreement:EFA)を締結しており、今回の認証取得により、三菱重工グループは機械駆動用H-100形ガスタービンと高効率のコンプレッサを組み合わせた画期的なLNG主要冷却パッケージの提供が可能となる。

 三菱重工の宮永俊一社長兼CEOは、シェル社からの認証通知を受け、次のように述べている。

 「(今回の認証取得は)H-100形ガスタービンのLNGプラント主機としての高い競争力を示し、同機種の火力発電システム市場での優位なポジションを補完するものです。我々のゴールは、高い信頼性、生産性を顧客に提供するとともに、生産設備由来のCO2やNOx等の削減、機器構成の簡素化、LNGプラントのコスト減を実現することです。」

 ヘビーデューティー型のH-100形ガスタービンは、低い保守頻度、高効率および高い信頼性が特徴の2軸ガスタービン。LNG生産設備の駆動機に2軸ガスタービンを使う利点としては、可変速による幅広い運転や、フル圧力下での再起動ができることなどが挙げられる。さらに、H-100形ガスタービンには、起動時間の短縮、および設置面積の大幅縮小などの特長もある。

 三菱重工グループは、エネルギーおよびオイル&ガス事業を通じて市場ニーズに応える多様な製品・技術のラインアップを統合・拡充していく。

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