㈱神戸製鋼所は3月9日、鉄鋼・アルミ製品などの品質データ改ざん問題で引責辞任を表明した川崎博也会長兼社長(63)の後任として、同日開催の取締役会において、4月1日付けで山口貢副社長(60)が社長に昇格する人事を決議したと発表した。
山口氏は空気圧縮機など機械事業部門出身で、2017年に同部門担当の副社長となった。品質データ改ざん問題が起きた主力の鉄鋼やアルミ・銅事業部門と関連が少ないため、不正の再発防止など経営の立て直しに最適と判断したとみられている。これまで同社の社長は川崎氏を含め、主力の鉄鋼部門出身者が就くことが多かった。山口氏は1981年、北海道大学を卒業し、神戸製鋼所に入社。これまで機械事業部門企画管理部長、取締役専務執行役員などを務め、現在は代表取締役副社長執行役員・機械事業本部長。
神戸製鋼所では、「今後、新たな体制の下、一連の品質問題に対する当社の責任を果たすとともに、皆様からの信頼をできる限り早期に回復すべく、組織体制、企業風土の抜本的改革を進めてまいります」としている。