三井金属鉱業と㈱トーキンの子会社である日本イットリウム(NYC)は3月7日、半導体製造装置向け保護材料の生産能力を約2.5倍に増強すると発表した。
NYCは、国内でいち早く高純度レアアース製品の量産化を実現したレアアースのリーディングカンパニーであり、半導体などに使用されるレアアースの製造・販売を行っている。
半導体市場は、IoTやスマートフォン、自動車のADAS化等の旺盛な需要を受けて大幅に成長しており、今後もその傾向は続くと見込まれている。また、半導体の更なる微細・高集積化、高生産化を実現するために、コンタミネーション(塵埃や汚染物質などの異物・不純物)の低減が強く求められており、保護材料は酸化物系からフッ化物系のイットリウムへ研究・開発がシフトしつつある。
このような需要に対応すべく、NYCでは長年培ってきたレアアースの知見を活かし、保護材料としてイットリウムのフッ化物およびオキシフッ化物を開発・上市しており、今後の半導体市場の需要拡大を見据え、2018年下期には現在の約2.5倍に段階的な設備増強を実施する予定。
<日本イットリウム株式会社の概要>
本社:福岡県大牟田市/設立:1966年4月
資本金/保有比率:400百万円/三井金属鉱業70%、㈱トーキン30%
従業員数:77名(2017年12月現在)/事業内容:レアアースの製造・販売