東洋紡は3月5日、グループの東洋紡エンジニアリング(本社:大阪市、以下TBEC)が省スペースで生産効率を高めたコストパフォーマンスを徹底的に追求した完全閉鎖型植物工場を設計・施工すると発表した。この工場を運営するのは、植物工場運営では業界大手の㈱木田屋商店(本社:千葉県浦安市)。で、植物工場は「㈱木田屋商店第2プラント」(福井県小浜市)として2018年10月から稼働、栽培した野菜を業務加工用として出荷する。
従来の植物工場は、広い敷地や周辺設備など、高額な初期投資が必要で、事業を継続するための運用ノウハウや販売先の確保など、ソフト面でも課題があった。今回、TBECが設計・施工を行うのは、「高密植栽培」の完全閉鎖型植物工場で、㈱木田屋商店と運用面で取り組むことにより、以下のメリットがある。
(1)設計・施工と工場運営という両社の経験と実績を生かし、徹底的に無駄を省いたため、初期投資は従来の約1/2、(2)収穫の半自動化により省スペース化し、プラント面積は約1/2(通常600kg/日の生産を行うためには約1,500㎡の延床面積が必要だが、高密植栽培では約800㎡で生産が可能)
TBECは、2011年より参入した完全閉鎖型植物工場の設計・施工において、さらなる生産性の向上につながる技術を提案し、国内外で植物工場関連事業を拡大していくとともに、さまざまな機能性野菜の栽培技術に関する研究開発を行うとしている。
<㈱木田屋商店第2プラントの概要>
名称:(株)木田屋商店第2プラント/所在地:福井県小浜市
延床面積:800m2/栽培品目:レタス等葉物類
生産規模:600kg/日/設計・施工:東洋紡エンジニアリング(株)