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フマキラー、経営状況の改善と外部環境の変化でブレーンズ・パーク建設を再開、投資額は約19億円

 フマキラーは3月2日、経営状況の改善や外部環境の変化に対応し、建設を中止していた広島工場内の新しい開発棟及び生産設備であるブレーンズ・パークの建設を再開することを決定したと発表した。投資額は約19億円で、延床面積約8,000㎡の建屋を建設する。2018年に建築確認申請し、2019年4月に着工、2020年9月に稼働する予定。

 ブレーンズ・パークは2010年5月13 日、長期的な視点に立ち、新商品開発力の更なる強化、並びに、今まで以上に高い品質及びコストダウンを実現するために、新しい開発棟及び生産設備であるブレーンズ・パークをフマキラー広島工場内に建設することを決定した。その第一期工事としてエアゾール工場を建設したが、その後の経営状況の悪化や建設資材の高騰、並びにASEAN 諸国で殺虫剤の製造販売業を行っていたTechnopia Sdn.Bhd.(現社名Fumakilla Asia Sdn.Bhd.)及び PT.Technopia Jakarta(現社名PT. FUMAKILLA NOMOS)の株式を取得し、子会社化するための資金需要が発生したこと等の理由により、2013年12 月 、第二期工事以降として予定していた新しい開発棟等の建設をとりやめ、以降のブレーンズ・パークの建設中止を発表していた。

 その後、フマキラーの経営状況の改善、業容が拡大し、外部環境が大きく変化していること等を踏まえ、ブレーンズ・パークの建設について再度審議し、中止していたブレーンズ・パークの新しい開発棟等の建設を再開することを改めて決定した。

 フマキラーグループの競争力の源泉は、研究開発を重視する技術志向の組織風土を背景とする「商品力」にある。しかし、現在の開発棟は建設から53 年が経過して老朽化しており、新たな試験設備を設置するうえで制約があるばかりでなく、近い将来には研究活動の継続に支障をきたす可能性も否定できない状況にある。また、研究開発の人員増加により現在の開発棟に全ての研究開発員が入りきらず、別々の建物に分散して入居する状況になっているため、情報の共有化を図り研究効率を高める観点においても課題が生じている。

 また、フマキラーは、研究開発から金型の製造・製品の生産まで一貫して自社で行うことにより高い品質とコストダウンを両立してきたが、近年の液剤関連商品の売上増加に伴い、既存設備を活用した生産能力増強及び生産対応品目拡大は限界が近づきつつある。

 このような状況を抜本的に改善し、今後の長期的な「商品力」向上と生産能力増強を実現するためには、予定していたブレーンズ・パークの新しい開発棟や生産施設を建設することが必要と判断した。

 なお、フマキラーは、建設資金を調達すること等を目的として、同日開催のフマキラー取締役会で自己株式の処分についても併せて決定している。

<ブレーンズ・パークの概要>

建設場所:フマキラー広島工場(広島県廿日市市梅原)敷地内

建築面積:約5,335 ㎡/延床面積:約8,175 ㎡

内容:研究開発及び生産に関する施設等(生産に関する施設として、液剤工場の新設を予定)

投資金額:約19 億円(概算)

資金計画:自己株式の処分資金並びに自己資金又は借入金により調達予定

<今後の予定>

建設確認申請:2018年12 月(予定)/着工:2019年4月(予定)/稼動開始:2020年9月(予定)

  ニュースリリース

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