JFEエンジニアリング(東京都千代田区)の子会社スタンダードケッセル・バウムガルテ社(以下「SBG社」)は2月7日、ドイツ国ケルン市の石油化学メーカーであるイネオス マニファクチャリング ドイチュランド社(以下「イネオス社」)より廃熱回収ボイラを受注したと発表した。
イネオス社は、ナフサと天然ガスからエチレン等の製品を生産するプラントにおいて、生産過程で発生する残余ガスを燃料とするボイラを使用している。同社は、更なるエネルギー効率の向上と環境負荷の低減のために、このボイラの更新を検討していた。
今回SBG社が受注したのは、圧力108気圧、温度530℃の蒸気を毎時240t生成する廃熱回収ボイラで、既存のボイラを置き換えるもの。発生する蒸気は、発電と石油化学製品の製造に用いられる。発電された電力は、同プラントで使用される電力の1/3を賄う。
SBG社はこれまで、欧州を中心に100件以上の廃熱回収ボイラの建設を行ってきた。こうした実績に加え、今回のプロジェクトでは、残余ガスを適正に燃焼させる高温燃焼技術等が高く評価され、受注に至った。
JFEエンジニアリンググループは、今後も世界各国で多様化する顧客のニーズに最適な技術を提供していく。
<受注概要>
(1)発注者:イネオス マニファクチャリング ドイチュランド社
(2)受注金額:約80億円
(3)工期:2017年11月から35ヶ月
<イネオス マニファクチャリング ドイチュランド社 会社概要>
(1)資本金:551百万ユーロ
(2)従業員数:約2,000人
(3)事業内容:化学工業用の主要製品の供給、石油精製品の製造、液体・気体燃料および関連製品の卸売