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ファナック、4~12月売上は37%増の5,359億円、通期は前期比3%増の7,160億円に上方修正

 ファナックが1月26日に発表した2018年3月期第3四半期(4~12月)連結業績によると、売上高は5,359 億9,400万円(前年同期比37.3%増)、営業利益1,692億3,500万円(同51.6%増)、経常利益1,856 億1,80万円(同48.4%増)、四半期純利益1,363 億1,400万円(同47.3%増)となった。

 ファナック2017年第3四半期データ

 部門別の売上高は、FA部門が1,666 億6,800万円(前年同期比30.5%増)、ロボット部門が1,670 億5,600万円(同22.6%増)、ロボマシン部門が1,376 億5,500万円(同99.0%増)、サービス部門が646億1,500万円(同12.8%増)だった。

 FA部門については、CNCシステムの主要顧客である工作機械業界は、国内、中国および韓国等で引き続き好調に推移、欧州なども堅調だった。レーザについては、引き続きファイバレーザ発振器の拡販に努めるとともに、栃木県壬生町に新たにレーザ工場を完成させた。FA部門全体の売上高は前年同期に比べ大幅に増した。

 ロボット部門は、米州、欧州および中国が引き続き好調に推移し、なかでも米州および中国向けの需要が活発だった。国内も堅調に推移した。この結果、ロボット部門全体の売上高は前年同期に比べ大幅に増加した。

 ロボマシン部門は、ロボドリル(小型切削加工機)、ロボショット(電動射出成形機)、ロボカット(ワイヤカット放電加工機)のいずれも、自動車産業向けが堅調に推移したほか、IT関係向けも総じて堅調で、中国等における一時的需要も活発であったことから、売上高は前年同期に比べ大きく増加した。

 このようななかファナックグループは、「one FANUC」、「壊れない」「壊れる前に知らせる」「壊れてもすぐ直せる」および「サービス・ファースト」をスローガンに掲げ、商品およびサービスについて顧客に安心してもらうための取り組みをグループ一丸となって推進した。またAI 技術の商品への適用を進めると同時に、IoT への対応として、昨年10 月から日本国内における運用を開始した、様々な企業が参加できるオープンプラットフォームであるFIELD system(FANUCIntelligent Edge Link and Drive system)の拡販を進めるなど、事業の継続的発展のための取り組みを推進した。

 また、昨年12 月18 日、モータ製造子会社ファナックサーボ㈱で火災が発生したが、この火災による人的被害は無く、建屋にも致命的な影響はなかった。一部モータの生産への影響が見込まれるが、本社工場で量産している標準的なサーボモータ、スピンドルモータの生産には影響がなく、業績等への影響は適時開示の基準には至らない見通し。現在グループ一丸となって、全力で復旧に努めており、順次生産を再開しつつあるとしている。

 業績は引き続き全般的に好調に推移する見込み。一方で、為替動向等の懸念から、予断を許さない状況が続くものと想定しているが、現時点での通期の連結業績予想は、売上高7,160億円(10月25日発表6,930億円、前期比3.3%増)、営業利益2,249億円(同2,091億円、同7.6%増))、経常利益2,434億円(同2,254億円、同8.0%増)、当期純利益1,802億円(同1,649億円、同9.3%増)と上方修正した。

 2018年第3四半期決算短信

 2018年3月期第3四半期説明資料

 

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