㈱日本貿易保険(NEXI)は1月22日、ヨルダン・ハシェミット王国(以下ヨルダン)の首都アンマン東部に位置するアルマナカ地区における、太陽光発電プロジェクトに対する融資保険の引受を決定したと発表した。
同プロジェクトは、三井物産(ニュースリリース)、米国の大手電力事業開発企業であるAES Corporation(AES)、カタール法人Nebras Power Q.P.S.C.社(Nebras Power)が共同で出資するプロジェクト会社AM SOLAR B.V./JORDAN社を通じて、発電容量約52MWの太陽光発電所を建設し、ヨルダン国営電力会社(National Electric Power Company)との間で20年間にわたり売電するプロジェクト。
ヨルダンでは、今後の旺盛な電力需要増の見込みを踏まえ、安定した電源の確保を目指していることから、2025年までに全エネルギーミックスに対する再生可能エネルギー比率を20%へ増強する目標を掲げている。同プロジェクトは、ヨルダン国内電力需給の安定化に資する案件であると同時に、温室効果ガス排出低減が見込まれるクリーンな電力を供給することで、同国の経済・社会の発展に寄与することが期待される。
同プロジェクトでは、AM SOLAR B.V./JORDAN社が調達する総額54百万米ドルを、米国の政府系金融機関であるOverseas Private Investment Corporation(OPIC)及び三井住友銀行(三井住友銀行)が融資し、NEXIは三井住友銀行による融資(20百万米ドル)に対して保険を適用する。
NEXIは、日本と米国の両国企業が新興国において受注する案件等を効果的に支援すべく、投融資の分野における協力のための枠組みを構築する必要があると判断し、昨年11月7日、OPICとの間で協力覚書(MOU:MEMORANDUM OF UNDERSTANDING)を締結した。同プロジェクトは、このMOUを基にしたOPICとの協調融資案件第1号となる。
<参 考>
被保険者:株式会社三井住友銀行
保険価額:20百万米ドル
保険責任期間:約20年
てん補範囲・付保率 非常危険100%、信用危険90%