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東レ、滋賀と岐阜でスエード調人工皮革ウルトラスエードの生産設備を増強

 東レは1月16日、日本で生産するスエード調人工皮革 ウルトラスエードの生産設備増強を決定したと発表した。滋賀事業場(滋賀県大津市)および岐阜工場(岐阜県安八郡)で生産設備の新設・高度化を行い、現在の約1.6倍となる年産約1,000万㎡に生産能力を高める計画。稼働開始は2019年9月を予定している。

 ウルトラスエード(画像)は、メイド・イン・ジャパンの先端材ブランドとして、グローバルに展開する、上質な高級スエード調人工皮革。商品力の高さ、品質の確かさ、顧客要求に応じた多彩な商品展開が高く評価され、従来のファッション、インテリアに加え、近年では特に高級車の内装用途で急速に需要が拡大している。さらに、航空機内装やコンシューマーエレクトロニクス分野など新たな用途の需要も増加しており、2019年にはウルトラスエードの生産能力が不足する見通し。

 今回の生産設備の増強は、こうした旺盛な需要に対応するものであり、高品位なウルトラスエードをタイムリーかつ安定的に供給することが可能となる。

 世界の自動車生産台数は年率約2%で成長が続いており、とりわけ高品位なスエード調人工皮革のメインターゲットとなる高級車が大きく伸長している。スエード調人工皮革の需要は、高級車を中心とする自動車内装における採用及び使用部位拡大や、天然皮革の代替により、今後も年率約7%の成長が予測されている。

 東レグループでは、こうした動向に対応して、既にイタリアの子会社 アルカンターラ(Alcantara S.p.A.、所在地:ミラノ市)でメイド・イン・イタリアの高級素材 アルカンターラの生産設備増強を進めているが、今回のウルトラスエードの増強により、強力な生産体制を背景として、両ブランドによるグローバルな人工皮革事業の拡大を加速する。

 東レグループは、先端テクノロジーによる多彩な商品群を有する日本発の先端材ブランドであるウルトラスエードと、イタリア・マネジメントによる固有のポジショニングのラグジュアリーブランドであるアルカンターラをスエード調人工皮革のグローバルブランドとして、世界の全地域、全用途に展開している。今後もウルトラスエードとアルカンターラを両輪とする強力なブランド力を武器に人工皮革事業の更なる拡大を目指す。

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