王子ホールディングスは12月25日、マレーシア子会社のGSPP社(GS Paperboard & Packaging Sdn Bhd、本社:セランゴール市)が段ボール原紙生産設備を新たに増設すると発表した。
王子グループでは、経営戦略の基本方針として「海外事業の拡大」を掲げている。その中で、東南アジアにおける段ボール事業は、その堅調な需要に支えられ拡大を続けており、加工拠点は20カ所にのぼるまでとなったが、その加工原紙の大半はグループ外部から調達しており、段ボール原紙の自給率向上が課題となっている。
近年の東南アジア市場では段ボール原紙の高品質化、低米坪化の要望が高まっている。今回、段ボール原紙の生産設備を増設することにより、これら諸課題に対応し、さらなる事業拡大のための基盤整備を行うとともに、新たなマーケットシェアの獲得を目指していく。
また、原紙マシン増設と併せてエネルギー供給および用排水設備も更新することで、コスト競争力も向上させ、同社グループの事業基盤の強化を図っていく。
<新たに増設する生産設備の概要>
設置場所:GSPP社 本社工場(セランゴール州)
生産品種:ライナー、中芯
設備投資額:約350億円(段ボール原紙マシン、エネルギー供給および用排水設備)
稼働開始予定:2021年4月