キユーピーは12月26日、中国における４ヵ所目の生産拠点として「広州丘比食品有限公司」（仮称、広東省広州市）を設立すると発表した。中国事業における生産能力の増強を図り、新市場の開拓を加速する。
広州丘比食品の主な生産品目は、家庭用および業務用のマヨネーズ・ドレッシング。設立は2018年1月、出荷開始は2020年春を予定。広州丘比食品が製造する商品は、グループの杭州丘比食品有限公司が販売する。
キユーピーは、1993年に「北京丘比食品有限公司」を設立以来、４つのグループ会社（※）を中国で展開し、マヨネーズ・ドレッシング、ジャム、タマゴ加工品、ロングライフサラダなどの製造販売を行っている。食の多様化が進む中、日本料理や西洋料理の広がりに合わせ、サラダ、サンドイッチ、寿司などのメニュー提案を進めてきた。現在、この動きは中華料理のメニュー提案にも拡大している。
24年間にわたる品質向上への取り組みと販促活動が実を結び、中国の主要な都市部におけるキユーピーの家庭用マヨネーズのシェアは、北京約90％、上海約60％、広州約80％となっている(2016年キューピー調べ）。
さらに近年は、健康志向や食の洋風化に加え、電子商取引の急速な拡大が影響し、外食・中食産業は目覚ましい発展を遂げている。キユーピーの中国事業の売上高(2016年11月期)は前年比124％(現地通貨ベース)と大きく伸長した。新会社を設立する華南エリアは広州・深圳・香港を擁する地域であり、北京を中心とした華北エリアや、上海を中心とした華東エリアとともに重要な経済圏の１つとされている。キユーピーは、新たな生産拠点の設立により、伸長する中国の内食・中食・外食市場の深耕を、スピード感を持って進めていく。
＜新設会社の概要＞
社名：広州丘比食品有限公司（仮称）
代表者：董事長 兼 総経理 安富俊行
事業内容：マヨネーズ、ドレッシング等の製造・販売
会社設立日：2018年1月(予定)
本社所在地：中華人民共和国 広東省広州市
資本金：270百万人民元（日本円で約46億円、1人民元＝17円で計算）
決算期：12月31日
出資比率：丘比（中国）有限公司100％
※「北京丘比食品有限公司」(1993年設立)、「杭州丘比食品有限公司」(2002年同)、「南通丘比食品有限公司」(2015年同)、「丘比(中国)有限公司」(2017年同)