■エンジニアリング事業のコスト競争力を強化
エア・ウォーターは12月18日、グループのエア・ウォーター・プラントエンジニアリング(本社:大阪府堺市西区)が約16億円を投じて、堺事業所構内で建設を進めてきた堺製作所(機器製作工場)が完成、竣工式を行ったと発表した。
エア・ウォーター・プラントエンジニアリングは、エア・ウォーターグループの産業ガス事業にかかわる総合エンジニアリングの専門集団として、酸素、窒素などの高純度ガス供給プラントや超低温・高真空設備を中心に、ガスアプリケーション、LNG関連設備といったガス設備機器全般の開発から設計、調達、製作、施工、メンテナンスに至るまでの一気貫通で、顧客ニーズに応じたソリューションビジネスを展開している。
これまで、北海道を除き、エア・ウォーターグループのエンジニアリング事業は、播磨製作所(兵庫県加古川市)と堺製作所の2拠点体制により設備機器の製作を行ってきたが、新しい堺製作所(機器製作工場)の竣工に合わせて、分散していた製作拠点を堺製作所に統合するとともに、これまでスペース上の制約からグループ外に委託していた外注品の内製化を進めることで、空気分離装置などのコア事業における価格競争力と商品開発力の向上に取り組んでいく。
また、堺製作所では、成長分野であるLNG関連機器の製作インフラを整備するとともに、先行して同分野の機器製作を行っている札幌製作所(北海道石狩市)と連携することで、国内における機器製作体制を強化していく。(エア・ウォーターの事業拠点)
<堺製作所の概要>
建設地:大阪府堺市西区築港新町2丁6番地40(エア・ウォーター堺事業所構内)
建築面積:3,590㎡
階 数:地上1階建
製作品目:深冷空気分離装置(VSU、V1、V2、V3)および附属ユニット、PSA方式ガス発生装置、ガスアプリケーション装置(クイックスノー、大気圧プラズマ装置、脱酸素装置他)、超低温液化ガス貯槽・超低温液化ガスポンプなどの超低温機器、LNG関連機器、CMPスラリー供給装置、エレクトロニクス向け特殊ガス供給装置他主要設備:ホイストクレーン(30t×3台、20t×4台、10t×1台)、門型クレーン(4.8t×1台)、ベンディングローラー、プラズマアーク溶接機、その他計測機器・試験設備
投資規模:約16億円
<運営会社の概要>
①エア・ウォーター・プラントエンジニアリング株式会社の概要
設 立: 1981年9月
本 社: 大阪府堺市築港新町2丁6番地40
資本金: 3億円
代表者: 代表取締役社長 松林良祐(まつばやしりょうすけ)
事業所: 本社・西日本事業所(大阪府堺市西区)、東日本事業所(神奈川県大和市)、九州事業所
(福岡県福岡市博多区)
売上高: 181億円(2016年度実績)
従業員数: 204名(2017年7月1日現在)
株 主: エア・ウォーター株式会社100%
なお、エア・ウォーター・プラントエンジニアリング株式会社は、価格競争力と事業開発力を一層強化するため、同社のエンジニアリング機能(開発・設計・プロジェクト管理等の機能)と機器製作機能を分離することとし、本年7月1日付にて同社の機器製作機能を会社分割により「エア・ウォーター・マニュファクチュアリング株式会社」に移管している。
②エア・ウォーター・マニュファクチュアリング株式会社の概要
設 立: 2017年4月
本 社: 大阪府堺市築港新町2丁6番地40
資本金: 5千万円
代表者: 代表取締役社長 藤田昭(ふじたあきら)
工 場: 堺製作所(大阪府堺市西区)、札幌製作所(北海道石狩市)
従業員数: 52名(2017年7月1日現在)
株 主: エア・ウォーター・プラントエンジニアリング株式会社100%