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積水化学工業、自動車向け合わせガラス用中間膜のメキシコ工場第3生産ライン稼動開始

■オープニングセレモニーを12月5日に開催

 積水化学工業は12月12日、自動車メーカーの中南米市場における生産能力増強に対応すべく、メキシコ工場に3系列目となる合わせガラス用中間膜の生産ラインの増設を進めていたが、今年6月に竣工し、2018年1月から本格的に稼動を開始すると発表した。新ラインでは、通常製品よりも遮音性を高めた高機能中間膜の生産を主に行っていく。

 メキシコ工場は、1971年に設立され、積水化学工業グループの合わせガラス用中間膜の工場の中で2番目に歴史のある工場になる。従来、北米市場は北米工場で、中南米市場はメキシコ工場でそれぞれの需要に対応してきたが、米州全体の市場が堅調に成長しており、主に日本からの輸入にて需要増に対応してきた。今回、メキシコ工場の生産能力引き上げにより、メキシコ工場及び北米工場で米州全体の需要に対応していくとともに、一層の競争力強化を図る。

 なおメキシコ工場を運営する連結子会社SEKISUI S-LEC MEXICO S.A. de C.V.は、丸紅との共同出資会社であり、南米市場における同社中間膜製品の販売を丸紅と連携して行っている。

 12月5日には、現地でオープニングセレモニーを開催した。セレモニーには、工場が所在するメキシコ・モレロス州や在メキシコ日本国大使館など行政関係、顧客である現地ガラスメーカーなどを招待、丸紅および同社の関係者を含めて約150名が参加した。

 積水化学工業は、合わせガラス用中間膜の製造・販売をグローバルに展開しており、自動車向けの中間膜市場では世界のトップシェア(2016年度、同社推測)を誇る。同社は、自動車生産台数の増加や、自動車1台あたりのガラス面積の拡大に対応して生産能力を増強してきた。特に、車内の快適性向上ニーズに合わせて開発した、遮音中間膜、遮熱中間膜、遮音・遮熱中間膜、そしてヘッドアップディスプレイに対応したくさび形中間膜等の高機能中間膜の需要が増えている。中でも遮音中間膜に関しては、フロントガラスのみならずフロントサイドやルーフ等使用される部位も広がり、順調に販売が拡大している。今後も、高機能膜の開発と拡販をより積極的に進めるとともに、成長を続ける自動車産業に対し貢献すべく、中間膜事業の拡大を図っていく。

<メキシコ工場の概要>

運営会社:SEKISUI S-LEC MEXICO S.A. de C.V.

設立:1971年5月15日

所在地:Calle 21 Este, No.524, CIVAC, Jiutepec, Morelos, 62578 Mexico

代表者:取締役社長 P. Cordoba Najera

生産品目:合わせガラス用中間膜(通常中間膜、遮音中間膜)

生産能力:自動車1,000万台分/年(第3ライン完成前は300万台分/年)

敷地面積:17,700㎡

従業員数:116名(2017年12月1日現在)

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