古河機械金属は12月5日、「株主の皆様へ 第151期中間(第2四半期)のご報告」と題する株主向け報告書をホームページで公開した。第2四半期の経営環境と業績、通期業績予想と配当についての説明のほか、コア事業と位置づける機械事業の取り組みや、2025年ビジョンの達成を目指した中期経営計画全般の説明、社長インタビュー等が掲載されている。佐倉工場(千葉県佐倉市)の油圧機器工場を2018年度までに90億円を投じて拡張するなどの報道もあり、参考までに紹介する。
■機械事業をコア事業に位置付け
「中期経営計画2019」でコア事業と位置づける機械事業は、2019年度の連結営業利益で72%を稼ぐ計画。そのためには、インフラ整備に関連した国内需要を確実に取り込むと同時に、各部門の基本戦略に則り、あるべき姿の実現に向け、新たな成長の礎を構築していくとしている。
同社の機械事業の製品群はインフラ整備に関わる分野で活躍している。トンネル工事現場で不可欠なトンネルドリルジャンボやシールドポンプ、コンクリート原料(砕石や石灰石)の採掘現場で活躍する油圧クローラドリルや破砕機、土木・建設現場で見かけるユニッククレーンなど、国内で高いシェアを誇っている。
■ユニッククレーン、海外向け拡大、佐倉工場をマザー工場化進める
その中で、ユニック部門については、宮川尚久社長は以下のように述べている。
「国内はシェアも高く引き続き安定収益確保に努め、さらには高機能・高付加価値化したユニッククレーンのフルモデルチェンジ機にて競争力強化を図っていきます。幸い2016年に販売を開始した中型トラック向けのフルモデルチェンジ機は、操作性や安全性に高い評価をいただいており、自信をもって小型・大型トラック向けにも展開を進めています。
生産面では佐倉工場のマザー工場化を進めます。現在進捗中の油機工場、事務・研修棟の新設に加え、自動化・省人化につながる設備投資を実施し、競争力ある生産体制、教育体制を構築していきます。また海外展開においては中古ビジネスを足掛かりにすることも検討していきます。」