■原料・製品倉庫も拡張
三谷産業は12月13日、子会社で医薬品原薬の開発・製造・販売を担う、アクティブファーマ(本社:東京都千代田区)の富山八尾工場で研究・品質管理棟および少量合成棟を新設、原料・製品倉庫を拡張すると発表した。
政府策定のロードマップでは、2020年9月までのなるべく早い時期に医薬品に占めるジェネリック医薬品の数量シェアを80%以上にすると掲げられ、さらなる需要拡大が見込まれている。一方で、従来2年に1度の頻度で行われている薬価改定は2018年度から毎年実施することが決定されており、医薬品メーカーはより安価な原薬を求め、原薬メーカーはコスト削減が以前にも増して求められている。
また、日米 EU 医薬品規制調和国際会議(ICH)において、品質に関するガイドラインのうち「原薬の開発と製造」に対する指針を示したICH-Q11が作成され、「原薬の品質に対して重要であることが判明した物質特性および工程パラメータは、管理戦略に組み込まなければならない」とされており、原薬製造の前工程である中間体製造も含めて厳格な管理が求められている。
このような市場環境のもと、アクティブファーマは、研究開発のスピードをより加速させ、ICH-Q11に対応した品質管理体制を中間体原料も含め厳格化し、更なる収益基盤の強化を図るために、研究・品質管理棟ならびに少量合成棟の新設を決定した。
また、富山八尾工場での連続生産による生産量増加ならびに取扱品の増加を見据えて、保管場所確保のため、原料・製品倉庫を拡張することにした。
<設備新設および拡張概要(予定)>
設備投資額:13 億円
建設地:富山県富山市八尾町保内3-7(アクティブファーマ 富山八尾工場敷地内)
工事期間:2018 年5月~2019 年3月
増加延床面積:1,860 ㎡(現状3,175 ㎡)
内訳:研究・品質管理棟:1,000 ㎡、少量合成棟:340 ㎡、原料・製品倉庫拡張分:520 ㎡