■フランス国鉄の鉄道車両用電機品サプライヤーにも認定
三菱電機は12月5日、フランス国鉄から、パリ市内・近郊を走行するZ2N型通勤電車とパリ近郊を走行するTram-Train(トラムトレイン)T4型路面電車向けの更新用主変圧器の試作器を各1台ずつ、計2台を受注したと発表した。フランス国鉄向け鉄道車両用電機品の受注は日本のメーカーとしては初となる(※)。また、三菱電機は日本のメーカーとして初めてフランス国鉄の電機品サプライヤーに認定された(※)。三菱電機は量産時の受注を目指すとともに、今回の受注と認定をきっかけに、他の更新工事を含む欧州市場での鉄道車両用電機品のさらなる拡販を図る。
フランス国鉄は、TGVや通勤用車両に新造車を調達する一方で、環境に配慮し資源を有効活用するため、老朽化した車両の車体はそのまま流用し電機品のみをリニューアルする更新工事にも積極的に取り組んでいる。今回の更新工事は、Z2N型通勤電車では変圧器の大幅な軽量化、T4型路面電車では省エネ化、低騒音化、ライフサイクルコストの低減が求められている。
三菱電機は、これまで培ってきた車両用変圧器の技術が総合的に評価され、今回の試作器受注に至った。今後、実際の車両にて製品評価が約1年間行われた後、量産における仕様が決定される予定となっており、三菱電機は量産時の受注も目指す。
※2017年12月5日現在。三菱電機調べ