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日揮・住友商事・川崎汽船・政投銀の共同4社、ガーナ沖油ガス田向けFPSO保有・傭船事業会社へ出資

 日揮は11月22日、住友商事川崎汽船日本政策投資銀行と共同で、マレーシアの海洋サービス事業者であるYinson Holdings Berhad(インソン・ホールディングス)と、インソン社が全額出資するガーナ沖油ガス田向け浮体式石油・ガス生産貯蔵積出設備(以下FPSO※1)の保有・傭船事業(同事業)会社であるYinson Production(West Africa)Pte Ltd(以下YP(WA)PL社)の株式の一部譲渡に関わる契約を締結したと発表した。

 契約は、共同4社とインソン社の間で今年6月に調印された同事業への参画に関する基本合意に沿って締結されるものであり、各種前提条件が充足し、同契約が発効した時点で、共同4社は合弁会社を通じてYP(WA)PL社の株式の26%を取得する。事業への参画にあたり、日揮は、石油・ガス分野における豊富なEPC(設計・調達・建設)遂行実績を活かしたFPSOのトップサイド設備に関わる技術的サポートの面で主に貢献していく。

 YP(WA)PL社は、イタリア大手石油会社Eni SPA傘下のEni Ghana Exploration and Production Ltdとの間で、FPSOの15年間の長期傭船契約を締結し、2017年5月にガーナ沖南西約60キロメートルのOffshore Cape Three Point(OCTP)鉱区において原油生産を開始しており、2018年半ばには同FPSOからガーナ国内向けの天然ガス供給が開始される予定。

 日揮は、2016年度からの5カ年を対象とする中期経営計画「Beyond the Horizon」において、オフショア分野への本格進出を目標として掲げており、浮体式洋上天然ガス液化設備(以下FLNG※2)のEPCに関しては、既に業界トップクラスの実績を重ねている。加えて、日揮にとって初となる今回のFPSO保有・傭船事業への参画を通じ、事業者としての知見やノウハウを獲得することで、FPSO並びにFLNGに関わるEPC、さらにはO&Mサービスといった各事業間のシナジーを実現し、各事業の強化・拡大を図っていく。

※1:Floating Production, Storage and Offloadingの略。洋上で原油・ガスを生産し、生産した原油をタンクに貯蔵し、直接タンカーへの積み出しを行う設備。

※2:Floating LNGの略。洋上でLNGを生産し、生産したLNGをタンクに貯蔵し、LNG船に積み出しを行う設備。

<事業概要>

 FPSOの名称:John Agyekum Kufuor

 原油生産能力:58,000バレル/日

 ガス生産能力:210百万立方フィート/日

 原油貯蔵能力:1.4百万バレル

 係留方式:スプレッド・ムアリング(水深約500~1000メートル)

  ※複数の係留索で船体を固定する多点係留方式。

 出資比率:インソングループ74パーセント、共同4社26パーセント

 傭船期間:2017年6月~15年間

<Yinson Holdings Berhad概要>

 1983年設立、マレーシア証券取引市場上場の大手FPSOコントラクター(2017年11月時点FPSO保有基数5基)

 本社所在地:KL Eco City,59200 Kuala Lumpur,Malaysia

 事業内容:油田開発/生産支援含む海洋サービス

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