アイダエンジニアリングは11月14日、「BYTON」ブランドの電気自動車(EV)を製造する中国ベンチャー企業Future Mobility Corp.(FMC)より、EV用ボディパネル成形用の大型サーボタンデムラインを受注したと発表した。同ラインは、加圧能力25,000kNのプレス機械をはじめとする5台のサーボプレスで構成されており、受注金額は約40億円。プレス機械だけでなく、ライン前方の材料供給装置、後方のオートパレタイジングシステムを含め、ライン全体をアイダが設計・製造している。ライン最速SPMは18min-1~20min-1と高い生産性が特徴で、アルミ材成形にも対応している。
世界最大の自動車市場である中国では、大都市の排気ガス対策が急務となっており、補助金制度や優遇措置の導入により国策的にEVの開発・販売を推進している。さらに、フランス・イギリスが2040年までにガソリン車・ディーゼル車の販売禁止を決定するなど、地球環境問題を背景に、世界的なEV需要が急速に高まっている。
FMCは2019年~2022年を目標に、スポーツカータイプ、セダンタイプ、7人乗りワゴンタイプの3種類のEVの発売を予定している。今回受注した大型サーボタンデムラインが納入されるのは、今年1月にFMCが江蘇省南京市の南京経済技術開発区に立ち上げたEVの生産工場で、同ラインは2019年3月稼働開始を予定している。
アイダグループとして、今回のサーボタンデムラインは中国で5ライン目となる。引き続き、中国におけるシェア拡大を目指し、高機能サーボプレスシステムの販売強化、および付加価値の拡大に努めていく。