KYBが10月31日発表した2018年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、売上高は、前年同期比9.2%増の1,888億9,200万円、営業利益は同60.7%増の110億4,800万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同28.9%増の72億3,900万円となった。売上高は、建設機械向け油圧機器が増加したことにより増加したが、利益面は、2015年度から取り組んできた構造改革が寄与した。
世界的に建機需要が回復している中、需要環境が大きく改善したHC事業は、中国の油圧ショベル市場が急回復したこともあり、期初比19%増となった。油圧ショベル需要は、2017年度下期、2018年度も好調が続き、ミニショベル(6トン未満)も欧米を中心に堅調に推移する見通し。KYBでは生産数確保に向けた対策を継続しており、部品供給は取引先の能力増や併行発注による対応、また生産能力の対応として、シフト変更、内製品の外作化、ライン増強投資の前倒しなども検討している。
一方、課題であった油圧ショベル以外の分野への拡販も引き続き取り組む。世界の建機、農機をターゲットにしているが、北米で需要増の傾向にあるスキッドステアローダ、コンパクトトラックローダなどにも展開していく。
2018年3月期連結業績予想については、建設機械向け油圧機器の販売が下期も好調に推移すると見込まれる。売上高、利益とも前回発表予想を上回る見込みであることから、7月31日に公表した通期の連結業績予想を修正。売上高3,880億円(前回予想3,740億円)、営業利益230億円(同200億円)、税引前利益228億円(同198億円)、親会社の所有者に帰属する当期利益157億円(同133億円)となる見通し。
なお、為替レートは、通期で1USドル111円、1ユーロ126円(第3四半期以降1USドル110円、1ユーロ125円)を前提としている。