■タングステンのリサイクル処理能力を1.5倍に増強
三菱マテリアルは11月10日、加工事業カンパニー関係会社である日本新金属(本社:大阪府豊中市)が、11月9日、日本新金属秋田工場内に総投資額約8億円かけて建設した高機能棟の竣工式を開催したと発表した。タングステンのリサイクル処理能力を1.5倍に増強した。
日本新金属秋田工場内で行われた竣工式典には、秋田県、秋田市等、地方自治体をはじめとした多数の社外関係者が参加。三菱マテリアル加工事業カンパニーの村上バイスプレジデント、日本新金属の岡田社長が、それぞれ新工場の稼動にあたって挨拶した。
三菱マテリアル加工事業カンパニーが取り扱う超硬製品の主原料であるタングステンは、中国に60%以上が埋蔵されており、供給も中国が80%を占めている。三菱マテリアルグループは、中国をはじめとする海外からの輸入とリサイクルによりタングステンを調達している。
なかでも重要な調達ソースの一つであるリサイクルについて、タングステン粉・タングステンカーバイド粉のトップメーカーである日本新金属は、従前より顧客からの使用済み工具等のスクラップ回収に取り組んできた。このほど、日本新金属秋田工場の高機能棟が竣工したことにより、タングステン資源の安定確保の取り組みがさらに進むこととなる。
<日本新金属 概要>
社名:日本新金属株式会社(JAPAN NEW METALS CO.,LTD.)
住所:大阪府豊中市千成町1丁目6番64号
設立:昭和38年4月1日
資本金:5億円
従業員数:280名(2017年10月1日時点)
事業所:本社工場 (住所)同上、秋田工場 (住所)秋田県秋田市茨島3丁目1番18号
従業員数:80名
<日本新金属秋田工場 高機能棟 概要>
総投資額:約8億円
導入設備:大型超硬製品破砕設備、高温処理化設備、スラッジ前処理化設備等
建築面積:1,800㎡