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東芝機械、4~9月売上は10.4%増の561億円、営業利益17.6億円

 東芝機械が11月7日に発表した2018年3月期第2四半期(4-9月)連結業績によると、売上高は、561億1,000万円(前年同期比10.4%増)となった。損益面は、原価低減の諸施策による成形機セグメントの利益改善が継続した結果、営業利益は17億6,200万円(同23.3%増)、経常利益は受取解約金や為替差益による営業外収益の増加により、38億4,700万円(同101.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は28億700万円(同103.1%増)となった。

 東芝機械2017年第2四半期データ

<成形機事業>(射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機など)

 事業全体の売上高は、390億6,100万円(前年同期比19.5%増)、営業利益は、22億1,200万円 (同92.0%増)となった。

 射出成形機は、国内、北米、中国、インドの自動車向けを中心に販売と受注が堅調に推移した。自動車・二輪車向けを主な供給先とするダイカストマシンは、国内、台湾、中国、東南アジアおよびインドの需要を受けて、販売と受注が堅調に推移した。押出成形機は、中国の二次電池向けシート・フィルム製造装置の需要拡大の継続を受けて、販売と受注が堅調に推移した。

<工作機械事業>(大型機、門形機、横中ぐり盤、立旋盤、精密加工機など)

 事業全体の売上高は、117億1,900万円(前年同期比13.6%減)、営業損失は、7億5,700万円(前年同期は営業利益1憶1,700万円)となった。

 工作機械は、得意とする大型機の国内外需要は一部に受注の動きが見え始めたものの、総じて軟調に推移した。販売は、北米、韓国の機械部品加工向けへの移行の成果が見え始めているものの、北米のエネルギー向け設備投資や鉱山機械向けの需要低迷が継続し、軟調に推移した。精密加工機は、アジア向けの中小型ディスプレイ金型加工の需要減少や、国内レンズ金型加工の一時的な需要停滞を受けて、販売は減少した。受注は、国内の自動車用光学部品金型オリンピックを見据えたカメラおよび交換レンズ用金型加工、中国のスマートフォン金型向けの需要増加を受けて、堅調に推移した。

<その他の事業>(産業用ロボット、電子制御装置など)

 事業全体の売上高は、30億3,800万円(前年同期比8.9%増)、営業利益は、5,100万円(前年同期△2,000万円)となった。

 産業用ロボットは、国内の自動車等の自動化関連設備や、東アジアを中心とした電子デバイス・スマートフォン等の組立自動化設備向けに、販売と受注が堅調に推移した。

 2018年3月期連結業績は、収益性の改善、受取解約金の計上や為替の好転などにより、利益項目は前回発表を上回ったことから、売上高1,220億円(前期比9.6%増)、営業利益54億円(同20.7%増)、経常利益74億円(同36.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益53億円(同198.4%増)となる見通し。

 東芝機械グループが属する機械業界は、国内の設備投資は緩やかながら回復傾向を示しているものの、海外は対象とする市場や製品により景況感に差異が生している。東芝機械グループは中期経営計画「TM-PΣ Plan」(Toshiba Machine Profit Sigma Plan)を2016年4月1日からスタートさせ、これまでの「先進と拡張」の考えを継承しつつ、新たに「高収益体質への変革」と「選択と集中」を基本方針とした。

 今後成長が見込めるグローバル市場において、着実に成長していくための諸施策として、総原価の低減、収益性改善に向けた生産 革新活動、グローバル最適調達網の構築、新市場の開拓、国内外の注力市場に向けた新商品の開発、受注の拡大等に取り組んでいる。

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