三井造船は11月1日、100%子会社である三造パワーエレクトロニクス(本社:岡山県玉野市、以下MESPE)及び三井造船マシナリー・サービス(本社:東京都千代田区、以下MZM)を2018年4月1日付でMZMを存続会社とする吸収合併により、経営統合すると発表した。
両社は、MES機械・システム事業本部における事業分担子会社として中量産品の製造・販売を手掛けている。MESPEは、自動車用クランク、コンロッドなど熱間鍛造部品の材料加熱用ヒータ、鋼板の塗装乾燥、銅管の熱処理装置などの用途向けとして、高周波誘導加熱技術を用いた加熱装置(以下パワエレ製品)の製造・販売を行っており、鍛造前加熱ヒータ分野では国内トップシェアを誇っている。
一方MZMは、東京事業所(東京都昭島市)、大阪事業所(大阪府大阪市)の2カ所の製造拠点において、小型ディーゼルエンジン、非常用ディーゼル発電装置、マイクロスティームタービン発電装置、冷熱・除湿装置、ゼオライト膜脱水装置など数多くの一般産業用機械の製造・販売を行っており、これらの製品群の販売を通じて営業所(6拠点)、代理店(約50社)、サービス工場(約100社)など、全国規模のサービスネットワークを有している。
今回の統合では、MZMの有するリソース及びサービスネットワークを活用する事により、パワエレ製品の営業力強化とアフターサービス事業の強化を行うとともに、マテハンシステム(材料供給・排出システム)の高機能化等により、パワエレ事業の拡大と付加価値向上を目指す。またパワエレ事業をMZM大阪事業所における新たなコア事業と位置付ける事によってMZMの事業規模を拡大する。
また中量産品事業を統合新会社へと集約する事により同社の経営効率を高め、2018年4月1日のMES持株会社体制への移行に伴い発足する予定の「株式会社三井E&Sマシナリー」(=現機械・システム事業本部)における中量産品事業の核として更なる事業拡大を目指していく。
なおMZMは統合に合わせ、2018年4月1日付を以って「株式会社三井E&Sパワーシステムズ」へと社名変更を行う予定。
<統合新会社の概要>
会社商号:株式会社 三井E&Sパワーシステムズ(MITSUI E&S POWER SYSTEMS INC.)
所在地:東京都千代田区神田紺屋町7番地
資本金:4億7000万円
出資比率:㈱三井E&Sマシナリー100%
合併効力発生日:2018年4月1日
従業員:約190名
事業内容:小型ディーゼルエンジン販売、非常用ディーゼル発電装置、パワエレ製品、他の製造販売