安川電機は10月31日、新たなアルゴリズム開発を行うベンチャー企業である㈱クロスコンパス(本社:東京都、佐藤 聡社長)と資本提携したと発表した。
安川電機は、新たに提唱したソリューションコンセプト「i3-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)」(*1)におけるデジタルデータソリューションの顧客への提供を、安川電機のコア技術の進化とオープンイノベーションとの融合によって実現していく。今回の資本提携は、その一環として、機械学習コンサルティング、データ解析サービスの提供、AI プラットフォーム構築、新たなアルゴリズム開発を行う㈱クロスコンパスと資本提携したもの。
昨今、日本、欧米諸国、中国の製造業において、人手不足の解消をはじめ高い生産効率や品質維持、止まらないラインへのニーズが高まっており、製造機器や産業用ロボットの知能化・故障予知、検査工程の効率化に高い期待が寄せられている。
このような中、製造業向けの AI ソリューションで実績をもつクロスコンパス社と、「i3-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)」を提唱し、新たな産業自動化革命の実現に取り組む安川電機との思いが合致した。
クロスコンパス社は、人工知能に特化したベンチャー企業として 2015 年に設立された。2017 年 6 月には AI モジュールを簡単に生成し現場で活用することができるプラットフォーム「Manufacturing-IX (M-IX)」(*2)の開発を完了しており、2017 年 6 月に東京ビッグサイトで開催された AI・人工知能 EXPO で多くの企業から高い評価を受けている。
<クロスコンパス社の概要>
会社名:株式会社クロスコンパス
会社設立日:2015 年4月
所在地:東京都千代田区九段北 1-14-17 AMINAKA 九段ビル 5F
事業内容:人工知能アルゴリズムの開発、コンサルティング など
*2 M-IXは、製造業向け人工知能統合開発環境。M-IXを活用することで、製造現場で得られる装置データから人工知能(AI)を容易に生成でき、異常検知・予知保全等、製造業で必要とされる機能を運用することが可能となる。運用ではM-IXで生成したAIを製造装置側にあるPLCやIPC(産業PC)及び組込みマイコン機器へ組込むためのソフトウェア(Embedded IX Engine)を提供することで、容易にリアルタイム性が高い「正常・異常を判断する推論機能」を実現することが可能。M-IXは「誰でも・早く・使いやすく」を目標に機械の予知保全や異常検知精度向上、機械メンテナンスの効率化に貢献していく。