日立金属は10月23日、配管機器事業の基盤強化に向け、桑名工場(三重県桑名市)において生産ラインの増強・合理化投資を実施、2018年度に稼働すると発表した。設備投資額は約30億円。
配管機器を取り巻く環境は、省エネルギー対応ニーズの高まりに伴い、エネルギーの管理・制御等といった社会インフラに対する要求の高度化、電力・ガス自由化に伴う顧客の総合エネルギー会社への転換等、大きな変換点を迎えている。
日立金属の配管機器事業は、ガス用の鋳物配管継手、ステンレス製フレキシブル配管システム、ポリエチレン配管システムなど社会インフラを支える製品を中心に持続的な成長をめざしている。その一環として、2017 年 10 月に継手、バルブ、マスフローコントローラ事業を一体運営化することで、経営資源の集約と意思決定のスピードアップを実現するとともに、開発・製造・営業のそれぞれの機能を強化し、顧客ニーズへの対応力の向上に向けて体制を強化してきた。
こうした中、さらなる配管機器事業の強化に向け、モノづくり力強化を目的として桑名工場に総額約 30 億円の設備投資を実施する。この投資では、主にフレキシブル配管システムの生産能力の増強と鋳物継手の生産性改善に向けた合理化を行う。
開発・製造・営業体制の強化やモノづくり力強化といった成長施策とともに、長年培った材料技術やさまざまな事業分野への製品提案力および海外拠点等を活かすことで、2021年度売上規模を2016年度比で約4割増となる700 億円をめざす。