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旭化成、クウェート海水淡水化プラント向けに水処理膜「マイクローザ」を受注

■過去最大水量の水処理膜を受注~

 旭化成は10月18日、水処理用中空糸ろ過膜「マイクローザ」が、クウェート市近郊で建設されている逆浸透膜方式(※)の海水淡水化プラント「ドーハ フェーズ1」向けに、前処理用膜として採用されたと発表した。納入する水処理膜の規模は日量61万トンとなる予定で、旭化成において過去最大規模の受注となる。プラントの建設は、韓国の大手プラントメーカであるDoosan Heavy Industries and Constructionが担当している。

 昨今クウェートを含め中東地域では慢性的な水不足への対応のため、数多くの逆浸透膜方式の海水淡水化プラントの建設が計画されており、その前処理として「マイクローザ」を含むMFおよびUF膜が採用されている。

 旭化成の「マイクローザ」は、世界各地の浄水・下水・再生水の分野で幅広く採用されている。また、中東での逆浸透膜方式の海水淡水化プラント向けの前処理膜としての実績も広がりつつあり、その優れたパフォーマンスと高い信頼性が認められ、今回の採用に至った。旭化成では今後も需要が旺盛な中東エリアに対して積極的な展開を図っていく。

<採用プラントの概要>

プロジェクト名:ドーハ フェーズ1

場所:クウェート国 クウェート市 ドーハ

処理能力(旭化成膜):610,000m3/日

事業者:Ministry of Electricity and Water,Kuwait

建設者:Doosan Heavy Industries and Construction

■「マイクローザ」について

 「マイクローザ」は物理的強度や耐薬品性に優れるポリフッ化ビニリデン(PVDF)製中空糸膜で、PVDF膜の中でも独自の製膜技術により高いろ過性能と長寿命化を実現している。旭化成は水処理膜およびシステムのトップクラスのサプライヤーであり、世界1,600ヵ所所以上のプラントで使用されている。膜式上水道で世界最大市場であるアメリカにおいてはシェア首位であり、さらに水不足と水質向上のニーズが高い中国、韓国、シンガポール、タイ、インドネシア、中東諸国での採用が拡大している。旭化成は今後も水資源に関わるさまざまな課題解決を目指し、世界の水環境問題に貢献していく。

<用語説明>

 ※逆浸透膜方式:海水に圧力をかけ、特殊な膜を透過させて塩分を除去し淡水を得る方式。

 ニュースリリース

 

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