kikai-news.net

プライメタルズテクノロジーズ、メキシコのティアサから亜鉛メッキ・塗装連続ラインを受注

 プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は10月17日、メキシコの鉄鋼メーカーであるティアサ(Tyasa)から、メキシコ南東のベラクルス州オリザバの製鉄所向けに亜鉛メッキ・塗装連続ライン(CG-CCL)を受注したと発表した。このCG-CCLは据付け・試運転中のプロセスプラントの一環として追加受注したもので、鋼板生産への展開を目論むティアサのラインナップ拡充計画に対応している。亜鉛メッキのファーストコイルは2018年12月に、塗装ラインのファーストコイルは2019年3月にそれぞれ計画されている。

 ティアサは従業員約1,400人の同族経営会社で、メキシコのオリザバ、メリダ、チアパス、シラオでそれぞれ製鉄所を操業し、グアテマラにも圧延工場がある。同社はこれまで条鋼製品市場に集中していたが、鋼板製品市場に参入するため、プライメタルズテクノロジーズ納入の製鋼設備「EAF Quantum」を含む追加の生産ラインが近年構築された。同社は、プライメタルズテクノロジーズを含むコンソーシアムから納入したCastrip生産ラインで(熱延)鋼板の生産を開始しようとしている。

 このCastripラインで製造した鋼板を加工するため、ティアサはテンションレベラーライン、酸洗ライン、可逆式冷間圧延機、CG-CCL連続ラインを含むプロセスプラントを建設中。

 今回受注したCG-CCL連続ラインでは、ダブルペイオフリールとスクラップ排出機能を備えた入側セクション、入口および出口でのセンタリング装置とノッチャーを有するマッシュシーム溶接機「ML21M」、260mのストリップ貯蔵容量を持つ6ストランド(条)式横型ルーパー、水平型直火炉とアフターポット冷却塔、将来のGL塗装とプリメルトポット設備を考慮したGI塗装ポット、エアーナイフ「Dynawipe」付きワイピングシステム、最大圧延荷重750トンの4-Hiスキンパスミル、反り防止ユニットを備えた6-Hiテンションレベラー、不動態(防錆)処理用インライン表面化学処理セクション、水平ロールコーター1台による塗装前処理、ガス乾燥機1台、そして水冷ロールを装備した。

 さらに塗装ライン用として、上下ヘッドを持つ「S」ラッププライムロールコーター、デュアルトップヘッドとシングルボトムヘッドおよびカテナリー式塗装オーブンを持つ「S」ラップ仕上げロールコーター、各プライムセクションと仕上げセクション用の水冷焼入れ装置とエアードライヤー、復熱式ヒューム焼却炉を含む塗装工程一式を納入する。

 バイパス領域の設置により、CG-CCLモードからCGLモードへ確実に移行し、逆もまた同様に実施可能。出口垂直ルーパーは175mのストリップ貯蔵容量を持ち、上部可動キャリッジ、自動表面検査システム「SIAS」、および静電オイラー、テンションリール、コイルの排出・計量・コイルバンディングの一連の機能を備えた出側セクションを装備している。

 電力供給、変圧器、非常用発電機、ケーブル、水処理プラント、圧縮空気ステーションのような補助システムも、一連の供給範囲に含まれる。連続CG-CCLのオートメーションは、レベル2およびレベル3のシステムで運転される。

 プライメタルズテクノロジーズはこのCG-CCL連続ラインについて、エンジニアリング、一連の機器納入、建設、試運転の監督を担当している。

 ニュースリリース

 

モバイルバージョンを終了