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国際協力機構(JICA)、カンボジア向け無償資金贈与契約を締結

■排水施設の整備を通じてプノンペンの都市機能強化に貢献

 国際協力機構(JICA)は10月11日、10日、プノンペンでカンボジア王国政府との間で、「第四次プノンペン洪水防御・排水改善計画」を対象として39億4,800万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結したと発表した。事業は、首都プノンペン都中心部の排水施設の新設および機能強化を通じて、雨水を効率的に排水し、氾濫被害の最小化を図るもの。

 プノンペン都は、4つの河川に囲まれており、平坦な地形が多く低地に水が溜まりやすいという地形的特徴から洪水・氾濫のリスクが高く、市街地を取り囲む輪中堤防や排水施設(排水管、ポンプ)の整備により対策を講じてきた。しかし、老朽化や内戦の影響によりこれらの機能が低下し、洪水・氾濫による被害が深刻になってきた。

 JICAでは1999年に技術協力「プノンペン市都市排水・洪水対策計画調査」によりマスタープランを策定し、その後3回の無償資金協力により、プノンペンの洪水防御・排水機能改善のための協力を実施してきた。しかし、中心部北部(ワットプノン北側、トルコーク地区)はこれまで排水施設新設の対象となっておらず、依然として氾濫被害が大きい状況。また、トランベック排水区では、都市化の進捗や住民の増加により、既存排水施設の機能強化が必要となっている。

 同事業によりこれら地域の排水施設の新設および機能強化を行うことで、氾濫被害が軽減され、交通渋滞の緩和や衛生状況の改善につながり、プノンペンの都市機能が一層強化されることが期待される。

【案件基礎情報】

国名:カンボジア王国

案件名:第四次プノンペン洪水防御・排水改善計画(The Project for Flood Protection and Drainage Improvement in the Phnom Penh Capital City (Phase IV))

実施予定期間:工期45ヵ月(詳細設計・入札期間含む)

実施機関:プノンペン都公共事業運輸局

対象地域・施設:プノンペン都

具体的事業内容(予定)

(1)施設整備/機材調達

【施設】 排水管路(約11)、地下貯留槽及びポンプ場(貯水容量6,500立方メートル、1式)

【機材】 移動式排水ポンプ車(2台)、機械式自動除塵機(4台)

(2)コンサルティング・サービス

詳細設計、入札補助、施工監理、(ソフトコンポーネントとして)施設・機材の使用方法および維持管理、排水施設への廃棄物投棄削減に向けた啓発活動に関する技術指導等

 ニュースリリース

 

 

 

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